愛媛マンダリンパイレーツから福岡ソフトバンクに入団した西山道隆投手が1日、今季初の1軍出場選手登録を果たした。先発で2戦連続打ち込まれたスタンドリッジに代わって昇格した。早速、西山は同日の北海道日本ハム戦に3番手としてマウンドに上がったが、1回2失点と結果を残せなかった。

(写真:宮崎キャンプ中も遅くまで居残り練習する姿が目立った西山)
 3年目を迎えた西山は今季、エースの斉藤和巳、主砲の小久保裕紀らとともに、アリゾナで自主トレを行った。「体幹が強くなり、体の使い方も分かってきた」。万全の状態で臨んだキャンプでは3年目で初の1軍メンバー入り。ブルペンで150キロ超えの速球をみせるなど、本人も「今までで一番調子がよい」と語るキャンプを過ごした。中継ぎ役を任されたオープン戦で結果を残せず、2軍落ちとなったが、ファーム初登板となった23日の阪神戦では1回をパーフェクトに抑えていた。

 昨年8月以来となる1軍マウンドは昇格当日にやってきた。本拠地ヤフードームで行われた北海道日本ハム戦。0−4で迎えた最終回、背番号64がマウンドに上がる。先頭の稲田直人をスライダーで内野ゴロにしとめたが、続く鶴岡慎也にヒットを許す。2死は奪ったものの1番の森本稀哲に四球を与えたのが痛かった。打撃好調の田中賢介に打順が回ってしまう。

 カウント1−2からの4球目、田中に対して西山はフォークボールを投げ込んだ。しかし、これをはじき返され、2者が相次いでホームを駆け抜ける。2点タイムリー3塁打。日本ハムにダメ押し点を献上し、結局、西山の今季初登板は1回31球、2安打2失点の内容だった。

「自分が活躍しなければ、(アイランドリーグの)後輩たちの道が開けない」
 リーグ第1号のNPBプレイヤーとしての意識を西山は常に忘れていない。「1年間、1軍で定着することを目標にしたい」と語る右腕にとって、何よりもほしかったのは“結果”だった。ソフトバンク投手陣は和田毅が近日中にも復帰予定で、またメンバーの入れ替えが予想される。再び西山にチャンスはめぐってくるのか……。

<長崎、藤本博史氏が選手兼任コーチに就任>

 長崎セインツは1日、捕手兼任コーチとして元オリックスの藤本裕史氏が就任することを発表した。藤本コーチはオリックス入団前に、米独立リーグのザイオンパイオニアズに所属。01年、ドラフト14巡目でオリックスに入団する。2年間で1軍出場はなかったが、その後も米独立リーグや萩本欽一監督率いる茨城ゴールデンゴールズでプレーしていた。06年のWBC(ワールドベースボールクラシック)ではブルペン捕手として、日本の世界一を裏方として支えていた。

 選手兼任コーチはリーグでは高知の宮崎一彰コーチに続き2人目。新規参入チームだけに、実際にキャッチャーマスクを被り、経験の浅い投手陣を引っ張っていくことが期待されそうだ。


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