22日、韓国・仁川でのアジア競技大会は男子200メートル個人メドレー決勝で萩野公介(東洋大)が1分55秒34の大会新記録で優勝した。2位には藤森太将(ミキハウス)が入り、日本勢のワンツーフィニッシュとなった。萩野は800メートルフリーリレーにも第2泳者で出場し、金メダル獲得に貢献。今大会3冠を達成した。日本勢はその他の種目でも金銀を独占。男子50メートル背泳ぎ決勝は古賀淳也(第一三共)と入江陵介(イトマン東進)が、女子200メートル平泳ぎは渡部香生子(JSS立石)と金藤理絵(Jaked)が1位と2位で続いた。
 初日で8個のメダルを獲得したトビウオジャパン。2日目も8個とメダルラッシュは続いた。男子50メートル背泳ぎは古賀が大会新の24秒28で3連覇を達成。2位には0秒7差で入江が入り、銀メダルを獲得すると、女子100メートル自由形決勝では内田美希(東洋大)が銅メダルを手にした。そして萩野が、今大会3種目目の200メートル個人メドレーを制し、大会3個目のメダルを掴むと、藤森も銀メダルで続いた。萩野はスタートのバタフライから先頭に立つと、あとはリードを広げる一方。自身が持つ日本記録には100分の1秒届かなかったが、大会新記録で圧勝した。女子200メートル平泳ぎでは渡部と金藤がワンツーフィニッシュ。渡部は2分21秒82の大会新をマークした。この日、最後の種目となる男子800メートルフリーリレーは、前回の広州大会で開催国・中国に連覇を14で止められたリベンジを果たした。日本は小堀勇氣(日大)、萩野、瀬戸大也(JSS毛呂山)、松田丈志(セガサミー)で臨み、第1泳者からぶっちぎりのトップ。2位・中国に10秒近い差をつける7分6秒74の大会新で優勝した。日本勢は3分の1の日程を終え、金メダル7個と前回の9個を上回るペースだ。

 主な日本人の決勝結果は次の通り。

<男子50メートル背泳ぎ・決勝>
1位 古賀淳也(第一三共) 24秒28 ※大会新
2位 入江陵介(イトマン東進) 24秒98

<男子200メートル個人メドレー・決勝>
1位 萩野公介(東洋大) 1分55秒34 ※大会新
2位 藤森太将(ミキハウス) 1分58秒56

<男子800メートルフリーリレー・決勝>
1位 日本(小堀、萩野、瀬戸、松田) 7分6秒74 ※大会新

<女子100メートル自由形・決勝>
3位 内田美希(東洋大) 54秒66

<女子200メートル平泳ぎ・決勝>
1位 渡部香生子(JSS立石) 2分21秒82 ※大会新
2位 金藤理絵(Jaked) 2分21秒92

【柔道男子90キロ級・吉田、100キロ超級・王子谷が金】

 柔道は男子90キロ級で吉田優也(旭化成)が、ディルショド・チョリエフ(カザフスタン)を延長の末に破り、金メダルを獲得した。男子100キロ超級では王子谷剛志(東海大)がウルジーバヤル・デュレンバヤル(モンゴル)に優勢勝ちして優勝した。女子78キロ超級の稲森奈見(三井住友海上)は決勝で敗れて銀メダル。女子78キロ級の梅木真美(環太平洋大)は初戦で敗れたものの、敗者復活戦を勝ち抜き、3位決定戦を制して銅メダルを確保した。

 各階級からメダリストが生まれる中、8月の世界選手権で日本が唯一、代表を送り込まなかった男子100キロ級は熊代佑輔(ALSOK)が1回戦敗退。低迷脱出へ厳しい現実を突きつけられた。

【なでしこ、B組首位で決勝T進出 〜サッカー女子〜】

 サッカー女子のグループリーグ第3節では、B組の日本女子代表(なでしこジャパン)がチャイニーズ・タイペイ女子代表を3−0で下し、同組首位で決勝トーナメント進出を果たした。試合は早々に動いた。前半3分、FWで先発した阪口夢穂が右サイドからのクロスをゴールに蹴り込んだ。阪口はヨルダン戦でのハットトリックを含めて今大会4得点目。32分にはFW吉良知夏が頭で決め、なでしこが2点をリードして試合を折り返した。後半はボールを支配するものの、シュートにまでは持ち込めない時間が続いた。しかし39分、PA内でボールを受けたMF川澄奈穂美が鮮やかなループシュートでゴールを陥れてダメを押した。なでしこは26日、A組またC組の3位と準々決勝を戦う。

 “FW”阪口、開始早々に先制弾(文鶴)
日本女子代表 3−0 チャイニーズ・タイペイ女子代表
【得点】
[日本] 阪口夢穂(3分)、吉良知夏(32分)、川澄奈穂美(84分)