23日、韓国・仁川でのアジア競技大会は競泳3日目が行われ、男子400メートル自由形決勝は萩野公介(東洋大)がロンドン五輪同種目金メダリストの孫楊(中国)に次ぐ2位に入り、銀メダルを獲得した。萩野はここまで出場した全5種目で表彰台に上っている。その他の日本勢では、男子50メートル自由形で塩浦慎理(イトマン東進)と伊藤健太(ミキハウス)が、男子200メートル平泳ぎで小日向一輝(セントラルスポーツ)と小関也朱篤(ミキハウス)がいずれも2位、3位に入った。女子は4種目中3種目でメダルを獲得。この日、金メダルこそなかったが銀5、銅3個と8個のメダルを手にした。
 金メダルラッシュが続いていたトビウオジャパンだったが、競泳3日目は小休止。金メダルはゼロに終わった。それでも7種目中6種目で日本人が表彰台に上がった。ここまで全6種目で優勝を収めていた男子は、50メートル自由形と200メートル平泳ぎで銀、銅メダルを獲得。注目の萩野は400メートル自由形に出場した。200メートル自由形で自由形のスペシャリスト孫、朴泰桓(韓国)相手に逆転勝利を収めたが、この日の種目は2人が五輪で金メダルを獲得した種目である。ロンドン王者の孫、北京王者の朴に対し、どこまで食らいつけるかがポイントだった。萩野は序盤から世界記録ペースで飛ばしたが、200メートルのターンあたりで孫にかわされる。徐々に差を広げられ、ラスト50メートルで1秒以上のリードを許した。結局、最後の追い上げも届かず3分44秒48でフィニッシュ。朴には先着したものの、今大会4冠目はならなかった。一方の女子は竹村幸(イトマンSS)が50メートル背泳ぎで銅メダル、清水咲子(日本体育大)は400メートル個人メドレーで銀メダルを獲得した。五十嵐千尋(日本体育大)、宮本靖子(東洋大)、松本弥生(ミキハウス)、高野綾(イトマンSS)で臨んだ800メートルフリーリレーでは中国に次ぐ2位に入った。

 主な日本人の決勝結果は次の通り。

<男子50メートル自由形・決勝>
2位 塩浦慎理(イトマン東進) 22秒11 
3位 伊藤健太(ミキハウス) 23秒16

<男子200メートル平泳ぎ・決勝>
2位 小日向一輝(セントラルスポーツ) 2分9秒45
3位 小関也朱篤(ミキハウス) 2分9秒48

<男子400メートル自由形・決勝>
2位 萩野公介(東洋大) 3分44秒48

<女子50メートル背泳ぎ・決勝>
3位 竹村幸(イトマンSS) 28秒27

<女子400メートル個人メドレー・決勝>
2位 清水咲子(日本体育大) 4分38秒63

<女子800メートルフリーリレー・決勝>
2位 日本(五十嵐、宮本、松本、高野) 7分58秒43

【柔道団体、女子は金、男子は銅】

 柔道は団体戦が行われ、女子が優勝を収め、男子は3位だった。女子は決勝で韓国と対戦し、先鋒の中村美里(三井住友海上)が敗れたものの、その後の山本杏(国士舘大)、阿部香菜、新井千鶴(ともに三井住友海上)が3連勝して勝利を決め、大将の稲森奈見(三井住友海上)も勝って有終の美を飾った。男子は初戦のウズベキスタンに敗れ、敗者復活戦を勝ち抜いてモンゴルとの3位決定戦を制した。