24日、韓国・仁川でのアジア競技大会は男子400メートル個人メドレー決勝で萩野公介(東洋大)が4分7秒75の大会新記録をマークして優勝した。昨年の世界選手権バルセロナ大会の同種目で金メダルを獲得した瀬戸大也(JSS毛呂山)は3位だった。男子400メートルフリーリレーはアジア新の3分13秒47をマークした中国が制した。日本は3分14秒38の日本新で2位に入り、銀メダルを手にした。男子100メートル平泳ぎは、小関也朱篤(ミキハウス)が200メートル平泳ぎを制したドミトリー・バランジン(カザフスタン)に次ぐ2位。バランジンは今大会平泳ぎ2冠を達成した。その他の日本勢は、男子100メートルバタフライで池端宏文(法政大)が銅メダル、女子200メートル自由形は五十嵐千尋(日本体育大)が銀メダルを獲得した。女子200メートルバタフライ決勝はロンドン五輪同種目銅メダリストの星奈津美(ミズノ)が2位、16歳の中野未夢(アクシー東)が3位に入った。
 競泳4日目となっても主役はやはりこの男だった。萩野と瀬戸の直接対決として注目が集まった男子400メートル個人メドレー決勝。萩野は第1泳法のバタフライから先頭に立ったが、続く背泳ぎで中国選手に抜かれてしまう。苦手の平泳ぎでは、その差をつめるどころか4位まで後退した。それでもラストの自由形で一気に3人をごぼう抜き。日本新記録とはならなかったが、4分7秒75の今シーズンベストをマークした。これで萩野は4冠達成、出場全種目でメダルを獲得している。一方、同学年のライバル・瀬戸は一時は2位に浮上したが、最後は3位で銅メダルだった。「ラストのフリーでいかれてしまった。(自分は)まだまだ」と悔しがった。

 男子200メートル平泳ぎは7月のパンパシフィック選手権で平泳ぎ2冠を達成した小関への期待が高かったが、100メートルに続き、またしてもバランジンに敗れてしまい銀メダルだった。

 男子400メートルフリーリレーは、塩浦慎理(イトマンSS)、原田蘭丸(自衛隊体育学校)、藤井拓郎(コナミ)、中村克(早稲田大)で臨んだ。第1泳者の塩浦がトップで原田にタッチすると、キャプテンの藤井に託した。しかし、日本を追いかける中国の第3泳者は自由形のスペシャリスト孫楊。本来は長い距離が得意とはいえ、孫は藤井をとらえトップでアンカーへ。追いかけるかたちとなった日本のアンカー中村は、最後まで中国をとらえることはできず2位でフィニッシュ。アジア新記録を叩き出した中国には1秒近い差をつけられたが、3分14秒38は日本新。高速水着時代の記録を塗り替えた。

 この日も8個のメダルを獲得したトビウオジャパン。4日間での合計メダル獲得数は32個と積み上げた。競泳はあと2日間で12種目。前回の中国・広州大会は39個を上回ることはほぼ間違いないだろう。

 主な日本人の決勝結果は次の通り。

<男子100メートルバタフライ・決勝>
3位 池端宏文(法政大) 52秒08

<男子100メートル平泳ぎ・決勝>
2位 小関也朱篤(ミキハウス) 1分0秒23

<男子400メートル個人メドレー・決勝>
1位 萩野公介(東洋大) 4分7秒75 ※大会新
3位 瀬戸大也(JSS毛呂山) 4分10秒39

<男子400メートルフリーリレー・決勝>
2位 日本(塩浦、原田、藤井、中村) 3分14秒38 ※日本新

<女子200メートル自由形・決勝>
2位 五十嵐千尋(日本体育大) 1分59秒13

<女子200メートルバタフライ・決勝>
2位 星奈津美(ミズノ) 2分8秒4
3位 中野未夢(アクシー東) 2分9秒18