日本時間5日、アメリカ女子ゴルフのAIG全英女子オープン最終日がイギリス・ミルトンキーンズ・ウォバーンGC(パー72)で行われ、渋野日向子(20=RSK山陽放送)が通算18アンダーで優勝した。日本勢のメジャー制覇は男女を通じ、1977年全米女子プロを制した樋口久子以来、42年ぶり2人目の快挙となった。

 

 黄金世代がまたも輝いた。日本女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアー最年少優勝(15歳293日)を果たした勝みなみ(明治安田生命)、日本女子オープンで最年少制覇(17歳263日)を成し遂げた畑岡奈紗(森ビル)ら綺羅星の如く才能が集まる1998年度生まれから、また新たなスター候補の誕生だ。

 

 1998年11月生まれの渋野は、2位に2打差の首位で最終日を迎えた。しかし、3番ホール(パー4)で、まさかの4パットを叩くなどダブルボギー。アウトスタート(1番から9番)の前半はスコアをひとつ落とし、通算13アンダーで3位タイに順位を下げた。

 

 優勝がかかる残り9ホール。初の海外メジャー、それも最終組で回るというシチュエーションは並の心臓なら硬くなってもおかしくない状況だ。にも関わらず渋野は中継カメラやギャラリーに笑顔を見せるなど強心臓ぶりを発揮した。

 

 12番ホール(パー4)では1オンを狙い、ドライバーを選択する。グリーン手前に池があり、その選択にはリスクがある。だが渋野はためらわなかった。「悔いは残したくなかった。ドライバー振りちぎりました」。見事、グリーンに乗せ、1オンに成功した。渋野は最初のパットできっちりピンに近付け、このホールはバーディーを奪った。

 

 通算17アンダーで迎えた18番ホール(パー4)は2オン、ピンまで約5メートルの位置に寄せた。先にホールアウトした暫定トップのリゼット・サラス(アメリカ)は17アンダー。渋野のバーディーパットがウイニングパットとなった。ピンにねじ込むようなパッティング。カップインの瞬間、渋野はクラブを掲げ、メジャー初優勝を喜んだ。

 

 渋野は昨年プロテストに合格。今季、5月のワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ、7月の資生堂アネッサレディスオープンを制し、ツアー2勝をあげていた。3勝目は海外メジャーの大金星。タフな4日間を最後まで笑顔で乗り切ってみせた。

 

(文/杉浦泰介)