29日、韓国・仁川でのアジア競技大会は男女の卓球団体準決勝が行われ、日本女子がシンガポールを3対2で下し、48年ぶりの決勝進出を決めた。この結果、日本女子は銀メダル以上が確定。決勝では北朝鮮を3対0で一蹴した中国と金メダルを争う。一方、中国と準決勝を戦った日本男子は0対3で敗れて銅メダルとなった。
【最強中国への挑戦 〜卓球〜】

 48年ぶりの決勝進出で、5月のリベンジを果たす権利を得た。世界ランキング2位の女子は、同3位のシンガポール相手に第5試合までもつれる接戦を制した。福原愛(ANA)、石川佳純(全農)の連勝で、シンガポールを追い込んだ。しかし平野早矢香(ミキハウス)と福原で連敗し、勝負の行方はエースの石川に託された。石川は強烈なフォアを武器に相手を圧倒。第3ゲームこそ奪われたものの、3−1で快勝した。決勝の相手は5月の世界選手権団体で完敗している中国。その時、日本の村上恭和監督が「石川が3対7で、他は1対9」と語っていた差はどこまで埋められているのか。一方の男子は、中国に完敗。松平健太(ホリプロ)、水谷隼(ビーコン・ラボ)、村松雄斗(JOCエリートアカデミー)で王者に挑んだが、マ・ロン、シュ・シン、チャン・ジィカという世界選手権団体の優勝した時の主力メンバーに歯が立たなかった。

【なでしこ、ベトナム下して決勝進出 連覇に王手 〜サッカー女子〜】

 サッカー女子の準決勝では、日本女子代表(なでしこジャパン)がベトナム女子代表を3−0で下し、2大会連続の決勝進出を決めた。なでしこは早々にボールを支配し、ベトナムゴールに襲い掛かった。前半24分、2試合ぶりに先発したMF阪口夢穂がクロスのこぼれ球を拾うと、冷静にゴールに流し込んだ。その後もチャンスをつくりだしが、シュートの精度を欠き、1点リードで試合を折り返した。すると後半早々の8分、DF長船加奈が右サイドからのクロスを頭で叩き込んで追加点。29分にはFW菅澤優衣香が右ショートコーナーからのヘディング弾でダメを押した。なでしこはベトナムに攻め込まれる場面もあったが、失点は許さず、大会無失点を継続。10月1日の決勝では大会連覇をかけて北朝鮮女子代表と対戦する。

 主将・宮間、3ゴール全てに絡む(仁川)
日本女子代表 3−0 ベトナム女子代表
【得点】
[日本] 阪口夢穂(24分)、長船加奈(53分)、菅澤優衣香(74分)

【レスリング男子125キロ級・荒木田、最重量級で36年ぶりメダル】

 レスリングは男子フリースタイル125キロ級の荒木田進謙(警視庁)が3位決定戦を制し、銅メダルを獲得した。男子フリースタイルの最重量階級で日本勢がメダルを獲得したのは、78年のバンコク大会で100キロ級を制した谷津嘉章以来、36年ぶり。61キロ級の高塚紀行(自衛隊)も3位に入った。