2014年競輪界の総決算、「KEIRINグランプリ2014」が30日、大阪・岸和田競輪場で行われ、武田豊樹(茨城)がレースを制して6度目の出場で悲願の初優勝を収めた。40歳の武田は、日本競輪選手会を脱退して新選手会を立ち上げようとしたため、自粛休場勧告を受け、8月に復帰したばかり。9月のオールスター競輪を優勝して出場権を得ると、2年ぶりの大舞台で頂点に立った。2着には村上博幸、3着は村上義弘(ともに京都)が兄弟揃って入った。
 30回目で初の西日本開催。歴史の節目に賞金1億170万円を獲得したのは武田だった。
 レースは村上義弘、博幸兄弟に初出場の稲川翔(大阪)が連なる地元の近畿ライン、深谷知広(愛知)、浅井康太(三重)の中部ライン、平原康多(埼玉)、武田、神山雄一郎(栃木)の関東ラインが形成される構図となった。

 中部ラインが先頭に立ち、近畿ライン、関東ラインと続く流れが変わったのは残り2周、赤板の手前だった。関東ラインの先頭に立つ平原が上がり始め、呼応するように村上義が引っ張る近畿ラインも仕掛ける。

 先頭争いを制して平原ら関東ラインが前に出て残り1周。深谷ら中部ラインがまくりをみせるも届かず、抜け出したのは番手につけていた武田だった。バックストレートでトップに躍り出ると、後続を突き放し、4車身差をつけた。

 スピードスケートで五輪出場経験もある武田は2003年のデビュー。05年にはグランプリに初出場するなどトップ選手として活躍していたが、昨年は7月の高知記念で失格となり、あっせん停止処分を受けた。さらに新選手会の設立に関する処分で今年も3カ月の出場自粛を余儀なくされた。走りたくても走れなかった思いをぶつけ、不惑で悲願のタイトルを手にした。

 主な払戻金は以下の通り。

▽枠連  (2)−(4) 600円
▽車連  (2)−(5) 1,990円
▽車単  (2)−(5) 2,890円
▽3連複 (1)−(2)−(5) 2,970円
▽3連単 (2)−(5)−(1) 19,280円

※結果、払戻金などは必ず主催者発表のものとご確認、ご照合下さい。