中央競馬(JRA)の今年最後のグランプリレース第64回有馬記念(G1、芝・2500m)が22日、千葉・中山競馬場で開催され、2番人気のリスグラシュー(5歳牝、ダミアン・レーン騎手)が制した。2着は3番人気のサートゥルナーリア(3歳牡、クリストフ・スミヨン騎手)が、3着には4番人気のワールドプレミア(3歳牡、武豊騎手)が入った。1番人気のアーモンドアイ(4歳牝、クリストフ・ルメール騎手)は9着だった。

 

 出走16頭中11頭がG1優勝経験馬という豪華絢爛なグランプリを制したのは、このレースをラストランとしていたリスグラシューだ。最後の直線で一気に抜け出すと、5馬身差をつける圧勝だった。

 

 序盤はアエロリットが逃げを打つ展開。曇天の中山を2年前のNHKマイルカップを制した芦毛の5歳馬が勢い良く駆けた。1番人気のアーモンドアイと2番人気のリスグラシューというファン投票でもワンツーをとった2頭は中団からやや後方に待機した。

 

 勝負は最後の直線。他の馬がアエロリットをとらえはじめる。アーモンドアイが先頭に立つかと思われたが、伸びを欠いた。最強牝馬の呼び声高いアーモンドアイを尻目に抜群の末脚を見せたのはリスグラシューだった。先頭に立つと他馬を圧倒。鞍上のダミアンがムチを入れることなく、ぶっち切った。

 

 リスグラシューは昨年のエリザベス女王杯、今年の宝塚記念、コックスプレート(オーストラリア)に次ぐ4度目のG1制覇だ。最後はG1を3連続で制し、現役生活を締めくくった。

 

(文/杉浦泰介)