「マツダオールスターゲーム2015」第2戦が18日、マツダスタジアムで行なわれ、中盤に得点を重ねた全セが8−3で連勝を収めた。全セは3回に會澤翼(広島)のソロで先制。4回にも田中広輔(広島)の2点タイムリーなどでリードを広げる。5回も新井貴浩(広島)の二塁打が飛び出して3点を追加。先発・黒田博樹(広島)から6人の継投で全パの反撃を3点に抑えた。MVPには先制弾の會澤が選ばれた。

◇第2戦
 森(西武)、10代で史上2人目の球宴アーチ(マツダスタジアム)
全パ   3 = 000012000
全セ   8 = 00133001×
(パ) 吉川−●ディクソン−十亀−増田−武田−高橋
(セ) 黒田−○前田−田中−大野−バーネットー呉
本塁打  (パ)秋山ソロ、森2ラン
       (セ)會澤ソロ、平田ソロ
 黒田、マエケンが投げ、會澤、田中、新井が打つ。赤く染まった本拠地のマツダスタジアムで広島勢が躍動した。
 全セの先発は8年ぶりに日本球界に復帰しての球宴出場となった黒田だ。早速、先頭の秋山翔吾(埼玉西武)をバックドアで空振り三振に仕留め、スタンドから大きな拍手に包まれる。この回は3番・柳田悠岐(福岡ソフトバンク)、4番・中田翔(北海道日本ハム)から空振り三振を奪い、貫録のピッチングをみせた。

 2回の黒田は2本のヒットと四球で1死満塁のピンチを招いたものの、ツーシームで炭谷銀仁朗(西武)にセカンドゴロを打たせ、併殺打に切って取る。「雰囲気が良くて気持ち良かった。何とか抑えようと思っていた」という黒田は2回3安打無失点で久々の球宴マウンドを終えた。

 2番手で登板したのが同じく広島の前田健太だ。前田は全パ打線に全球ストレート勝負を挑む。フルスイングで魅せる柳田相手にも一歩も引かず、サイドはセカンドゴロに打ち取った。

 すると、バッテリーを組む會澤が援護する。「ホームランか三振かという気持ちだった」と全パ2番手のブランドン・ディクソン(オリックス)のストレートを叩く。打球はレフトスタンドへ飛び込むソロアーチ。全セが前日に続き、先制する。

 さらに4回、1死一塁から今季、広島に復帰した新井がセンター前ヒットでチャンスを拡大する。続く梶谷隆幸(横浜DeNA)がライト前に運んで、1点を追加。さらに2死後、初出場の田中が2点タイムリーを放ち、4−0とリードを広げた。

 全パは5回、秋山のソロアーチで1点を返すも、その裏、全セは筒香嘉智(DeNA)がセンターオーバーの二塁打で5点目をあげる。なおも新井が右中間を破るタイムリー二塁打。梶谷もセンター前ヒットで続いて7−1と試合を決めた。

 全パは6回、ランナーをひとり置いて、代打の森友哉(西武)が大野雄大(中日)の初球をとらえ、豪快にライトスタンドへ。10代での球宴アーチは清原和博(当時西武)以来、史上2人目となる2ランで一矢を報いたが反撃もここまでだった。

 全セは8回に平田良介(中日)の一発が飛び出すなど、2戦続けての2ケタ安打で8得点。最後は阪神の守護神・呉昇桓が締め、今年のオールスターはセ・リーグが交流戦の借りを返したかたちになった。