現地時間1日、水泳の世界選手権9日目がロシア・カザンで行われ、シンクロナイズドスイミングのチーム・フリーコンビネーション決勝で日本が93.8000点で3位に入り、銅メダルを手にした。日本はこれで4種目目のメダル獲得となった。優勝は98.3000点でロシア、2位は中国で96.2000点だった。今大会、日本はチーム種目3種目すべてで表彰台に上がった。
“マーメイドジャパン”(シンクロ日本代表)が、リオデジャネイロ五輪に向け、大きな弾みとなった。今大会は4種目で銅メダルを獲得。国際大会で復活をアピールした。

 オーストラリア・メルボルンで行われた2007年大会以来、表彰台から遠ざかっていた日本。昨年4月には日本代表を6大会連続でメダル獲得に導いた井村雅代コーチが復帰した。10年ぶりに日本のプールサイドへ戻ってきた井村は、まず意識改革に着手した。

「正直、私が教えていた頃と、選手の素質は変わらないんです。むしろ体型は昔よりも立派かもしれない。それでも結果が出ないのは、ただ力を出していないだけだと思うんです。なのに本人たちは“力を出している”と思い込んでいる。彼女たちの潜在能力は、まだまだこんなものじゃないということを、理解させなければいけませんでした」

 時に厳しい練習を課し、選手たちを鍛えた。3月に2人が代表を辞退したが、残った10人がカザンで結果を残した。ただ得点差を見ると、ロシアと中国のトップ2との差はまだ大きい。今大会でリオ五輪の出場枠を獲得したのはデュエットのみ。他種目は来年の最終予選での切符獲りを目指す。