(写真:6連勝を達成した富士通のスターター5人)

 Wリーグ(バスケットボール女子日本リーグ)第4週2日目が10日、東京・代々木第二体育館と愛知・ウィングアリーナ刈谷で行われた。イースタンカンファレンス(東地区)の富士通レッドウェーブは東京羽田ヴィッキーズを85-66で下した。富士通は6連勝。東京羽田は開幕8連敗となった。開幕7連勝中のENEOSサンフラワーズは日立ハイテククーガーズを87-66で破り、開幕8連勝で東地区単独首位をキープした。

 

 富士通・オコエ、キャリアハイの27得点(代々木第二体育館)

富士通レッドウェーブ 85-66 東京羽田ヴィッキーズ

【第1Q】16-17【第2Q】23-15【第3Q】20-16【第4Q】26-18

 

 現エースと、次代のエース候補の活躍で富士通が6連勝を達成した。

 

(写真:スリーポイント5本成功し、2戦ぶりに2ケタ得点を挙げたオコエ)

 序盤はゴールが遠く、4分間でわずか2得点と苦しんだ。第1Qは16-17と東京羽田にリードを許した。それでも第2Qに23得点を挙げ、前半は39-32と7点差をつけてハーフタイムを迎えた。

 

 前半、エースの篠崎は無得点と沈黙した。ボールが手に付かない場面も見られ、1人リズムに乗れぬまま時計の針は過ぎていった。それでもベンチスタートのCFオコエ桃仁花がインサイドでは強さを発揮し、スリーポイントも決めるなど、両軍最多の14得点を記録。エースの不調をカバーする活躍だった。

 

(写真:前半は沈黙していたが、第4Qに爆発した篠崎)

 篠崎は第3Qのスリーポイントでようやく初得点。本領発揮したのは第4Qからだ。ドライブで何度もゴールへアタックした。「前半は点数を取れなくて、チームに迷惑をかけてしまった。HCにも『シュートを打て』と指示を受けました。本来の仕事は点を取ること」。エースのプライドを覗かせ、このQだけで18得点で荒稼ぎをした。13アシストの司令塔G町田瑠唯とのホットラインも機能。エース篠崎は21得点5アシストを記録した。

 

 85-66でタイムアップ。21歳のオコエは後半も13得点を重ね、キャリアハイの27得点を挙げた。「昨日や新潟(アルビレックスBBラビッツ)戦でチームに迷惑をかけた。“今日こそは”と思って試合に臨みました」。開幕2連戦はスターターを務め、2試合2ケタ得点を挙げた。だが翌週の新潟戦ではシュートを外す場面が目立ち、第3週以降はスタメンから外れていた。

 

(写真:盛り上がるベンチ。連勝中の雰囲気の良さが窺える)

 オコエ以外のフロントコート陣も奮闘した。F内野智香英は15得点12リバウンドのダブルダブルを達成。F内尾聡菜は11得点7リバウンドを挙げた。東京羽田に2連勝。開幕戦はENEOSに連敗を喫したものの、第2週から6連勝だ。次週は好調の日立ハイテクと対戦する。「やることは相手に合わせることではなく自分たちのバスケを40分間展開すること」と篠崎。オコエも「インサイドのCF谷村(里佳)選手、CF鈴木(知佳)選手はカギになると思うので、しっかり守って頑張ります」と意気込んだ。

 

(文/杉浦泰介、写真/©Wリーグ)