*新潟、ロッテに大敗 〜交流戦〜
10月28日(日)
ロッテ打線、16安打の猛攻 (三条市民球場、2,078人)
千葉ロッテ(ファーム) 14 = 113210015
新潟アルビレックスBC 3 = 000003000
勝利投手 大嶺
敗戦投手 藤井
本塁打 (ロ)南ソロ
<石川、3連敗で涙 香川が初の独立リーグ王者 〜グランドチャンピオンシップ〜>
独立リーグ王者を決定する「日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ」第4戦が28日、香川・サーパススタジアムで行われ、香川オリーブガイナーズが4−0で石川ミリオンスターズを破って初の独立リーグチャンピオンに輝いた。石川は2回に丈武の先制弾を許すと徐々にリードを広げられ、攻撃も香川投手陣にわずか2安打に封じられた。
(写真:香川の胴上げを見つめる石川の選手たち)
香川、相手の攻撃を27人で抑える(香川3勝1敗、サーパススタジアム、3,081人)
石川ミリオンスターズ 0 = 000000000
香川オリーブガイナーズ 4 = 01001110×
勝利投手 金子(2勝0敗)
敗戦投手 都(0勝2敗)
本塁打 (香)丈武1号ソロ、近藤1号ソロ
●BCリーグ・村山哲二代表
実力差があった
さすが先輩というところをみせつけられた。実力差があったことは否めない。
ただ、金森監督がいいチームを作ってくれた。わずか1年で野球のレベルは高くなったと思う。経験を積めば、互角の勝負はできる。選手は悔しい思いをしたと思うので、来年に向け、これから頑張ってほしい。
「今年の香川は1年目から3年目の選手、外国人と揃っている。こんなチームはなかなかできない」
試合前、香川・西田真二監督はそう語っていた。充実した戦力でリーグを勝ち抜いたチームの今シーズンラストゲームはまさに、指揮官の言葉どおりの内容となった。
まずは先発の松尾晃雅。今年が最後とシーズン前から意気込みをみせていた3年目の右腕は初回から力強い投球をみせる。「“全力でいけ”と監督から言われた」。2回は4番・深澤季生から6番・大川裕士まで三者連続三振。3回も140キロ台のストレートがコーナーにビシッと決まり、あわせて五者連続三振と圧巻の内容だった。
エースの好投に打線がすぐに応える。2回、1死から打席にたった2年目の丈武が石川・先発の都卓磨の直球を叩く。「入らないと思った。風が吹いたんじゃないですか(笑)」。しかし、今シーズン本塁打、打点の二冠に輝いたパワーがレフトスタンドの最前列にボールを運んだ。1−0。香川が先取点を奪う。
突然のアクシデントを救ったのはルーキーだった。3回、松尾がランナーを牽制で誘い出し、挟殺プレーをした際に右ひざをひねり、負傷退場。ここまで完璧の投球で石川打線を抑えていただけに、チームには暗雲が立ち込める。急遽、4回からマウンドにあがったのは金子圭太。制球のよさで後期から先発陣に加わり、前日の第3戦でも好リリーフで勝利投手になった。
「カーブがいいところに決まって、リズムよく投げられました」
右腕のテンポよいピッチングに石川打線は凡打の山を築いていく。暗雲はいつの間にか消えていた。試合が進むにつれ、ゲームは香川のペースになる。
5回、3年目・三輪正義が右中間を破るタイムリー3塁打で1点を加えると、6回には1死2塁でブライスがセンター前に運ぶ。オースタラリア代表の一員としてワールドカップに出場する助っ人が、日本を離れる前にいい仕事をした。投げては同じくオーストラリアからやってきたグラタンが気合充分のピッチングで1回を三者凡退に切ってとった。
4−0。7回に近藤洋輔のソロで勝利をほぼ確定的なものにした香川は最終回、クローザー・天野浩一がマウンドにあがる。「今季1番調子がいい」。11月には12球団トライアウトを受け、NPBに再挑戦する右腕は石川の攻撃を3人で終わらせ、歓喜の瞬間を迎えた。
終わってみれば石川の放ったヒットはわずか2本。残塁ゼロで攻撃を最少の27人で封じた。1年目から3年目の各選手、助っ人外国人、そして元NPBプレーヤー。個々が与えられた場所で力を発揮してつかんだ初代王者だった。
MVPには第2戦で流れを変える特大アーチを描き、好リードをみせた堂上隼人が選ばれた。宮崎のフェニックスリーグにも参戦し、10月は移動と試合の日々だった。「しんどいと思わなかった。むしろいい経験になった。優勝できたので今日は100点」。11月のドラフト指名を待つリーグを代表する攻守の要は胸を張った。
一方、敗れたとはいえ、リーグ初年度からまとまりのあるチームに成長した石川には香川のファンからも暖かい拍手が送られた。最後は“先輩”との地力の差が出たが、投手陣を中心とした守りの野球は2年目以降の飛躍を期待させるものだった。「来年、またここに戻ってきて、今度は勝ちたい」。石川・金森栄治監督は雪辱を誓った。
「今年は前期、後期、リーグチャンピオン、独立リーグチャンピオンと全部勝つことができた。来年は新しいガイナーズになる。結果が求められるだけに、これからが大変」
お立ち台で「シンジラレナーイ」と北海道日本ハムのヒルマン監督のマネをして観客を沸かせた西田監督は、早くも来年に向けて前を向いた。BCリーグもアイランドリーグも来シーズンからは6球団制になる。チームを去る選手、新たにリーグの門を叩く選手、違うユニホームを着てプレーする選手……。一冬を越えて、また新たな独立リーグの歴史が芽生える季節がやってくる。
ロッテ打線、16安打の猛攻 (三条市民球場、2,078人)
千葉ロッテ(ファーム) 14 = 113210015
新潟アルビレックスBC 3 = 000003000
勝利投手 大嶺
敗戦投手 藤井
本塁打 (ロ)南ソロ
<石川、3連敗で涙 香川が初の独立リーグ王者 〜グランドチャンピオンシップ〜>
独立リーグ王者を決定する「日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ」第4戦が28日、香川・サーパススタジアムで行われ、香川オリーブガイナーズが4−0で石川ミリオンスターズを破って初の独立リーグチャンピオンに輝いた。石川は2回に丈武の先制弾を許すと徐々にリードを広げられ、攻撃も香川投手陣にわずか2安打に封じられた。
(写真:香川の胴上げを見つめる石川の選手たち)
香川、相手の攻撃を27人で抑える(香川3勝1敗、サーパススタジアム、3,081人)
石川ミリオンスターズ 0 = 000000000
香川オリーブガイナーズ 4 = 01001110×
勝利投手 金子(2勝0敗)
敗戦投手 都(0勝2敗)
本塁打 (香)丈武1号ソロ、近藤1号ソロ
●BCリーグ・村山哲二代表
実力差があった
さすが先輩というところをみせつけられた。実力差があったことは否めない。
ただ、金森監督がいいチームを作ってくれた。わずか1年で野球のレベルは高くなったと思う。経験を積めば、互角の勝負はできる。選手は悔しい思いをしたと思うので、来年に向け、これから頑張ってほしい。
「今年の香川は1年目から3年目の選手、外国人と揃っている。こんなチームはなかなかできない」
試合前、香川・西田真二監督はそう語っていた。充実した戦力でリーグを勝ち抜いたチームの今シーズンラストゲームはまさに、指揮官の言葉どおりの内容となった。
まずは先発の松尾晃雅。今年が最後とシーズン前から意気込みをみせていた3年目の右腕は初回から力強い投球をみせる。「“全力でいけ”と監督から言われた」。2回は4番・深澤季生から6番・大川裕士まで三者連続三振。3回も140キロ台のストレートがコーナーにビシッと決まり、あわせて五者連続三振と圧巻の内容だった。
エースの好投に打線がすぐに応える。2回、1死から打席にたった2年目の丈武が石川・先発の都卓磨の直球を叩く。「入らないと思った。風が吹いたんじゃないですか(笑)」。しかし、今シーズン本塁打、打点の二冠に輝いたパワーがレフトスタンドの最前列にボールを運んだ。1−0。香川が先取点を奪う。
突然のアクシデントを救ったのはルーキーだった。3回、松尾がランナーを牽制で誘い出し、挟殺プレーをした際に右ひざをひねり、負傷退場。ここまで完璧の投球で石川打線を抑えていただけに、チームには暗雲が立ち込める。急遽、4回からマウンドにあがったのは金子圭太。制球のよさで後期から先発陣に加わり、前日の第3戦でも好リリーフで勝利投手になった。
「カーブがいいところに決まって、リズムよく投げられました」
右腕のテンポよいピッチングに石川打線は凡打の山を築いていく。暗雲はいつの間にか消えていた。試合が進むにつれ、ゲームは香川のペースになる。
5回、3年目・三輪正義が右中間を破るタイムリー3塁打で1点を加えると、6回には1死2塁でブライスがセンター前に運ぶ。オースタラリア代表の一員としてワールドカップに出場する助っ人が、日本を離れる前にいい仕事をした。投げては同じくオーストラリアからやってきたグラタンが気合充分のピッチングで1回を三者凡退に切ってとった。
4−0。7回に近藤洋輔のソロで勝利をほぼ確定的なものにした香川は最終回、クローザー・天野浩一がマウンドにあがる。「今季1番調子がいい」。11月には12球団トライアウトを受け、NPBに再挑戦する右腕は石川の攻撃を3人で終わらせ、歓喜の瞬間を迎えた。
終わってみれば石川の放ったヒットはわずか2本。残塁ゼロで攻撃を最少の27人で封じた。1年目から3年目の各選手、助っ人外国人、そして元NPBプレーヤー。個々が与えられた場所で力を発揮してつかんだ初代王者だった。
MVPには第2戦で流れを変える特大アーチを描き、好リードをみせた堂上隼人が選ばれた。宮崎のフェニックスリーグにも参戦し、10月は移動と試合の日々だった。「しんどいと思わなかった。むしろいい経験になった。優勝できたので今日は100点」。11月のドラフト指名を待つリーグを代表する攻守の要は胸を張った。
一方、敗れたとはいえ、リーグ初年度からまとまりのあるチームに成長した石川には香川のファンからも暖かい拍手が送られた。最後は“先輩”との地力の差が出たが、投手陣を中心とした守りの野球は2年目以降の飛躍を期待させるものだった。「来年、またここに戻ってきて、今度は勝ちたい」。石川・金森栄治監督は雪辱を誓った。
「今年は前期、後期、リーグチャンピオン、独立リーグチャンピオンと全部勝つことができた。来年は新しいガイナーズになる。結果が求められるだけに、これからが大変」
お立ち台で「シンジラレナーイ」と北海道日本ハムのヒルマン監督のマネをして観客を沸かせた西田監督は、早くも来年に向けて前を向いた。BCリーグもアイランドリーグも来シーズンからは6球団制になる。チームを去る選手、新たにリーグの門を叩く選手、違うユニホームを着てプレーする選手……。一冬を越えて、また新たな独立リーグの歴史が芽生える季節がやってくる。