サッカー日本代表(FIFAランキング28位)は11日、セルビア代表(同25位)とノエビアスタジアム神戸で親善試合を行い、1対0で勝利した。試合は後半2分にMF伊東純也(ゲンク)の得点で日本が先制した。このまま日本が逃げ切り、3年ぶりとなるヨーロッパ勢との対決を制した。

 

 DF植田、攻守にわたり活躍(ノエビアスタジアム神戸)

日本代表 1-0 セルビア代表

【得点】

[日] 伊東純也(47分)

 

 A代表のレギュラーを張るDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、MF遠藤航(シュツットガルト)らがU-24日本代表の活動に加わり、FW大迫勇也(ブレーメン)が怪我のため離脱した。この日、出場したセンターバック、右サイドバック、ボランチ、ワントップで出場した選手たちにとっては絶好のアピール機会だった。

 

 センターバックで先発したDF植田直通(ニーム)がラフに蹴り込まれたボールに対して得意の空中戦で競り勝ち相手にチャンスを作らせなかった。ダブルボランチで先発したMF守田英正(サンタクララ)とMF橋本拳人(ロストフ)は球際で粘り、支配率を高めた。

 

 セルビアのコンディション不良にも助けられたものの、守備陣はしっかり蓋をすべきところでは蓋をしていた。

 

 後半開始とともに森保一監督は、橋本に代えてMF川辺駿(サンフレッチェ広島)、FW古橋享梧(ヴィッセル神戸)に代えてFWオナイウ阿道(横浜F・マリノス)をピッチに送った。オナイウはA代表デビュー戦となった。

 

 先制したのは日本だった。後半2分、鎌田大地(フランクフルト)が右コーナーキックからニアへ鋭いクロスを入れる。これをDF谷口彰悟(川崎フロンターレ)がヘッドで軌道を変える。ファーサイドで待ち構えていた伊東が右足インサイドで押し込んだ。

 

 44分、空中戦と体を張った守備で日本のゴールを守っていた植田が攻撃で魅せた。自陣中央でボールを持つと、バックスピンをかけた浮き球のパスを前線に供給。これに後半途中から右サイドハーフとしてピッチに立ったMF浅野拓磨(無所属)が反応。自慢の快速を飛ばし追いつくと相手GKと1対1。浅野は右足インサイドでシュートを放つがGKに阻まれた。得点には至らなかったが、植田のバックスピンを利かせたフィードからビッグチャンスを作った。

 

 このまま日本は逃げ切りに成功した。センターバックの植田が好守にわたりさえていた一戦だった。センターバックのレギュラー争いに名乗りを上げた。

 

(文/大木雄貴)