(写真:この5年間で一番成長した選手について男子シングルス桃田の名を挙げたパクHC)

 日本バドミトン協会は21日、東京オリンピック出場内定全選手についてのオンライン記者会見を行った。ナショナルチームのパク・ジュボンHCは「今回はホームグラウンド。リオデジャネイロオリンピックよりメダルを獲れるように頑張りたい」と意気込んだ。前回のリオオリンピックは女子ダブルスで金メダル、同シングルスで銅メダルを獲得した。

 

 18日に発表された東京オリンピック内定選手は13人。オリンピックレースのランキングで決まる代表選手は男女シングルス、男女ダブルスの4種目が2枠ずつ、混合ダブルスが1枠を確保した。前回が9人(女子シングルスが2人、男子シングルスが1人、男女ダブルスと混合ダブルスが1組ずつの計5枠)、ロンドンオリンピックが11人(男子シングルスが2人、女子ダブルスが2組、女子シングルス1人、男子ダブルスと混合ダブルスが1組ずつの計7枠)だったことを考えれば、メダル獲得数アップの可能性は高まったと言えよう。

 

 2004年11月にパクHCが就任して以降、日本代表は結果を残してきた。ロンドンはメダル1個(銀)、リオはメダル2個(金、銅)の日本代表に集まる期待は更に高まっている。自身も1992年バルセロナオリンピックの金メダリスト(男子ダブルス韓国代表)であるパクHCは、こう抱負を述べた。

「今回の13人のメンバーのうち3人がリオオリンピックに参加し、残りの10人は初めてのオリンピックとなります。2019年、スイスの世界選手権で金メダル2個、銀メダル2個、銅メダル2個と、(過去)一番良い成績が出せましたがオリンピックはオリンピック。選手にはプレッシャーがあると思います。ただ東京オリンピックはホームグラウンド。リオオリンピックより絶対メダルが獲れるように頑張りたいと思います」

 

 シングルス4人、ダブルス5組のほとんどがBWF(世界バドミントン連盟)世界ランキング5位以内につけている。オリンピックレース期間中、男子シングルスの桃田賢斗、女子ダブルスの福島由紀&廣田彩花組(丸杉Bluvic)は1位。女子シングルスの奥原希望(太陽ホールディングス)と山口茜(再春館製薬所)、女子ダブルスの永原和可那&松本麻佑組(北都銀行)も1位に立ったことがある。不安要素があるとすれば、オリンピック初出場組か。「オリンピックに対する意識より、自分のパフォーマンスに向ける。ポジティブなイメージを持つことが大事」とパクHC。今年3月の全英オープン以降、大会の中止や延期などで実戦からは離れているが、指揮官は「2カ月前から選手全員がオリンピックの緊張感を持ち、準備ができた。残りの1カ月間でピークタイムに」と語った。

 

【東京オリンピック日本代表内定選手】

 

男子シングルス 桃田賢斗(NTT東日本) 初

          常山幹太(トナミ運輸) 初

男子ダブルス  遠藤大由&渡辺勇大組(日本ユニシス) 初 ※遠藤個人は2大会連続2回目

          園田啓悟&嘉村健士組(トナミ運輸) 初

女子シングルス 奥原希望(太陽ホールディングス) 2大会連続2回目

          山口茜(再春館製薬所) 2大会連続2回目

女子ダブルス  福島由紀&廣田彩花組(丸杉Bluvic) 初

          永原和可那&松本麻佑組(北都銀行) 初

混合ダブルス  渡辺勇大&東野有紗組(日本ユニシス) 初

 

※数字は五輪出場歴

 

(文/杉浦泰介)