東京五輪男子サッカーのグループリーグ第1戦が22日、各地で行われた。グループAのU-24日本代表は同南アフリカ代表と東京スタジアムで対戦し、1対0で勝利した。試合は後半26分、MF久保建英(レアル・マドリード)の得点で日本が先制。虎の子の1点を守り切った。この勝利でグループA2位につけた日本は25日、首位を走るU-24メキシコ代表と埼玉スタジアムで対戦する。

 

 三笘は影響でベンチ外(東京スタジアム)

U-24日本代表 1-0 U-24南アフリカ代表

【得点】

[日] 久保建英(71分)

 

 U-24南アフリカ代表の選手らが新型コロナウイルスに感染した影響で開催が危ぶまれたものの、予定通り行われたこの一戦。金メダルを目標とする日本は前半、5-4-1の布陣でほとんど攻撃に出てこない南アフリカに手を焼いた。それでも日本は左サイドからいくつかチャンスを作った。

 

 13分、左サイドバックのDF中山雄太(フヴォレ)が得意の左足でクロスを供給。ペナルティーエリア内・中央でFW林大地(サガン鳥栖)が潰れ、ファーサイドでMF田中碧(ドュッセルドルフ)が右足でボレーを放つが相手GKに阻まれた。

 

 その2分後、再び中山からのクロスだった。ペナルティーエリア内・ファーサイドで待ち構えたMF久保建英(レアル・マドリード)が利き足の左足を振り抜くがシュートは惜しくも右サイドネット。

 

 32分には中央から2つ好機を作った。MF堂安律(PSV)からペナルティーエリア中央でパスを受けた林がワントラップから振り向きざまに左足シュートを放つが、GKにセーブされた。その直後、相手ゴール前でのルーズボールをMF三好康児(アントワープ)が拾い、左足でゴール右を狙うものの相手GKのファインセーブでゴールには至らず。

 

 日本は好機をいかせずに、試合を折り返した。

 

 後半開始早々にも立て続けに日本はチャンスを作った。8分には久保の左サイドからの低いクロスを林がポストで落とし、堂安がシュートを放つがGK正面。その3分後には中山の左サイドからのクロスに林が右足ダイレクトで合わせるがこれもGKにセーブされた。

 

 好機をモノにできずにいた日本。この流れを断ち切ったのは、日本の至宝と呼ばれる久保だった。26分、田中からのサイドチェンジをペナルティーエリア右でトラップした久保。ワントラップから一瞬のカットインで相手DFを外し、左足を振り抜く。弧を描いた鋭いシュートは左ポスト内側に当たりゴールネットを揺らした。パリ五輪世代からの飛び級で選出された7番が大舞台で大きな仕事をやってのけた。

 

 日本は先制後、慌てることなく時計の針を進め、無失点で試合終了。南アフリカに決定機を作らせなかった。

 

 なお、グループAのもう1試合のU-24メキシコ代表対同フランス代表は4対1でメキシコが制した。白星でスタートした日本の次節は25日、グループAの首位を走るU-24メキシコ代表と埼玉スタジアムで対戦する。

 

(文/大木雄貴)