東京五輪・柔道男子100キロ級決勝が日本武道館で行われ、ウルフアロン(了徳寺大学職員)がチョ・グハム(韓国)にゴールデンスコア(延長戦)の末、大内刈りで一本勝ちし、金メダルを獲得した。同階級での金メダルはシドニー五輪で井上康生(現・日本代表監督)以来、21年ぶり。

 

 ウルフは2回戦から登場し、ムハマトカリム・フラモフ(ウズベキスタン)と対戦した。ウルフは序盤から積極的に仕掛け、抑え込みにかかるが「待て」で仕切り直しに。それでも集中を切らさず、1分23秒に切れ味鋭い浮き技で一本勝ちを収めた。

 

 準々決勝はペテル・パルチク(イスラエル)と対戦。アロンは内股と大内刈りを織り交ぜる。残り34秒に大内刈りで技ありを奪う。そのまま抑え込む姿勢を見せ、時間をうまく使い準決勝進出を果たした。

 

 準決勝はバルラム・リパルテリアニ(ジョージア)と対戦。残り32秒で大内刈りで技ありを奪うとその後は我慢の展開で守り切った。

 

 決勝戦ではチョと対戦。ウルフは開始から果敢に大内刈りを仕掛けた。延長戦に入ると両者に指導が入るなど白熱した戦いになった。延長戦に突入してから5分35秒、ウルフがチョの一瞬のスキを突いて大内刈りを仕掛ける。これが見事一本を奪い、悲願の金メダル獲得となった。

 

(文/大木雄貴)

 

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