東京五輪・柔道女子78キロ超級決勝が日本武道館で行われ、素根輝(あきら、パーク24)がイダリス・オルティス(キューバ)にゴールデンスコア(延長戦)の末、反則勝ちを収め、金メダルを獲得した。同階級での金メダルは04年アテネ五輪の塚田真希以来、4大会ぶりの金メダルとなった。

 

 素根は2回戦から出場し、ラズ・ヘルシュコ(イスラエル)と対戦した。難なく綺麗な体落としで一本勝ちを収めた。カイラ・サイト(トルコ)との準々決勝。素根は3分過ぎに体落としで技ありを奪うとそのまま横四方固で抑え込み、合わせ技一本。

 

 準決勝はイナーリ・キンゼルスカと当たった。素根は積極的に大内刈りを仕掛ける。残り時間1分10秒、大内刈りから袈裟固に持ち込む。10秒抑え込み、合わせ技一本で決勝へとコマを進めた。

 

 決勝の畳に上がった素根はイダリス・オルティス(キューバ)と対戦した。素根は開始から果敢に体落としでオルティスを揺さぶりにかかった。4分間の本戦では決着はつかず。この4分間でオルティスは2つ指導が受けていた。これが勝敗に大きく影響した。延長戦突入から4分52秒、スタミナが切れたオルティスは技をかけられず3つ目の指導を受けた。これにより素根が五輪初出場で金メダルを胸に飾った。

 

(文/大木雄貴)