東京五輪女子サッカーの準々決勝が各地で行われた。なでしこジャパン(FIFAランキング11位)は女子スウェーデン代表(同5位)と埼玉スタジアムで対戦し、1対3で敗れた。試合は前半7分、なでしこは右CKからスウェーデンのDFマグダレナ・エリクソンにヘディングで決められた。23分にFW田中美南(INAC神戸)の得点で同点に追いついた。しかし、後半8分にFWスティナ・ブラックステニウス、23分にMFコソバレ・アスラニに得点を許し、準々決勝で敗退となった。

 

 最後まで同じシステムで敗退(埼玉スタジアム)

なでしこジャパン 1-3 スウェーデン代表

【得点】

[ス] マグダレナ・エリクソン(7分)、スティナ・ブラックステニウス(53分)、コソバレ・アスラニ(68分)

[な] 田中美南(23分)

 

 

 前半開始からスウェーデンのシュートの嵐だった。2分、6分と決定機を作られた。そして7分にはCKからの流れから失点を喫した。CKをクリアーするものの、スウェーデンに拾われて左サイドに展開された。FWフリードリナ・ロルフォにクロスをあげられ、エリクソンに頭で合わせられ、なでしこは痛い失点を喫した。

 

 12分にはルフォロにペナルティーアーク付近から強烈な左ミドルをお見舞いされた。

 

 それでも、なでしこは一度は追いついた。23分、右サイドでDF清水梨紗から相手DFラインの裏に抜け出たMF長谷川唯にパスがわたる。長谷川は右足で低く鋭いクロスを入れると、これに田中が右足で合わせ、ゴールネットを揺らした。

 

 40分にも同点弾と似たシーンを作る。左サイドに抜け出たFW岩渕真奈(アーセナル)がクロスを入れる。またしても田中がニアで反応するが、紙一重のところで相手DFにカットされた。

 

 サイドに流れて、低いクロスから活路を見出したかったなでしこだったが、強豪スウェーデンはそう易々と好機を作らせてくれなかった。むしろ、少ない決定機を確実にモノにされてしまった。

 

 後半8分、ルフォロになでしこの左サイドをスルーパスで抉られた。これを受けたブラックステニウスにニアに鋭いシュートを打たれ、リードを広げられた。なでしこは23分にはアスラニに追加点を許し、苦しい展開へと追い込まれた。

 

 4-4-2以外の引き出しがなく、ピッチ内で変化を付けられることなく試合終了。なでしこは準々決勝で姿を消すこととなった。

 

(文/大木雄貴)