千葉ロッテからFA宣言していた小林雅英投手が21日、クリーブランド・インディアンスへの移籍が決定した。AP通信によると、条件は2年総額625万ドル(約6億9000万円)で、3年目は球団側が選択権を持つ。更新すれば年俸325万ドル(約3億6000万円)となる。今オフ、日本でFA宣言を行ったのは9選手いるが、メジャー移籍が決まったのは初めて。
 小林雅は99年ドラフト1位で千葉ロッテに入団。01年より本格的にクローザーを任され、同年に6日連続セーブのプロ野球記録をマークした。02年には33試合連続セーブポイントをあげてプロ野球記録を更新。04年にはアテネ五輪の日本代表にも選ばれた。05年に初のセーブ王に輝き、06年、史上3人目となる通算200セーブを記録している。日本での通算成績は36勝34敗227セーブ、防御率2.79。

 インディアンスは今シーズン、ア・リーグ中地区を制した。先発はともに19勝をあげたC.C.サバシア、ファウスト・カルモナと駒がそろう。抑えには45セーブをあげたジョー・ボロースキがいるが、防御率は5.07と不安定。彼の代役、またはセットアッパー役として小林雅にかかる期待は大きい。チームにとっては多田野数人(03〜05年在籍、北海道日本ハムからドラフト指名)以来、2人目の日本人選手となる。

 斎藤隆(ドジャース)、岡島秀樹(レッドソックス)の成功で、リリーバーとしての日本人投手の評価は高まっている。“幕張の防波堤”が“ノースコーストの防波堤”となることはできるのか。背番号は日本時代と同じ「30」に決まった。
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