(写真:姉・亜矢可<下>は3度目、妹・秦留可は2度目の五輪代表入り)

 26日、日本アイスホッケー連盟はオンラインで会見を開き、来年2月の北京オリンピック女子日本代表(スマイルジャパン)内定選手23名を発表した。亜矢可と秦留可の床姉妹、葵と紅音の志賀姉妹、光と栞の山下姉妹と3組の姉妹が選ばれた。キャプテンは3大会連続オリンピック出場となるFW大澤ちほ(ダイナックス)。飯塚祐司監督は「グループリーグ1位通過」を目標に掲げた。本大会でスマイルジャパンはグループBに入り、スウェーデン、デンマーク、中国、チェコと対戦する。

 

 3大会連続オリンピック出場を決めたスマイルジャパン。過去2大会は最終予選を経ての突破だったが、北京へは世界ランキング6位でのストレートインだ。8月の世界選手権では過去最高の6位に入った。

 

 前々回のソチは監督、前回の平昌ではコーチとして帯同した飯塚監督は、「過去2大会達成できていないグループリーグ突破を目標にしています。かつトーナメントで少しでも優位なスポットに進むため1位通過をもうひとつの目標として強化をしてきました」と語る。本大会ではグループリーグ4位までが準々決勝に進めるが、下位での突破ではグループAの上位国と当たる。特に世界ランキング1位のアメリカ、2位のカナダとの対戦は避けたいところだろう。

 

(写真:飯塚監督はGL1位突破のキーに初戦のスウェーデン戦を挙げる)

 指揮官は目標となるグループリーグ1位突破へのカギに得点力を挙げる。「過去2大会でグループリーグ突破できなかったのは最後の一撃が足りない部分だった。この点は徐々に成果を上げている」。世界選手権では7試合12得点。3大会連続キャプテンを務める大澤は「自信を持って準備してきた4年間」と手応えを見せる。

 

 今回のメンバー23名のうち3組の姉妹が入った。床姉妹は2大会連続(姉・亜矢可は3度目)、志賀姉妹(姉・葵は2度目)と山下姉妹は初のオリンピック出場となる。床姉妹と志賀姉妹は世界選手権で揃って第2ラインを形成。コンビネーションの良さは証明済みだ。創造性溢れるプレーが持ち味の床秦留可と、世界選手権チーム最多の4得点を挙げた志賀紅音は得点力アップのキープレーヤーとなりそうだ。

 

 本大会まではあと40日を切った。「チームがひとつになって自信を持って臨めるよう準備していきたい」と大澤。北京のリンクでチームの代名詞である笑顔の花を咲かせられるか。

 

(文/杉浦泰介)

 

【日本代表内定選手23名】

 

GK藤本那菜(デンソー北海道)

 増原海夕(道路建設ペリグリン)

 小西あかね(SEIBUプリンセスラビッツ)

DF小池詩織(道路建設ペリグリン)

 志賀葵(TOYOTAシグナス)

 床亜矢可(SEIBUプリンセスラビッツ)

 鈴木世奈(SEIBUプリンセスラビッツ)

 川島有紀子(道路建設ペリグリン)

 細山田茜(道路建設ペリグリン)

 山下栞(SEIBUプリンセスラビッツ)

FW米山知奈(道路建設ペリグリン)

 三浦芽依(TOYOTAシグナス)

 大澤ちほ(ダイナックス)

 藤本もえこ(TOYOTAシグナス)

 床秦留可(SEIBUプリンセスラビッツ)

 浮田留衣(Daishin)

 志賀紅音(Daishin)

 高涼風(道路建設ペリグリン)

 大滝友香(道路建設ペリグリン)

 久保英恵(SEIBUプリンセスラビッツ)

 獅子内美帆(トヨタシグナス)

 山下光(SEIBUプリンセスラビッツ)

 小山玲弥(SEIBUプリンセスラビッツ)