独立リーグ王者を決定する「日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ」第2戦が21日、石川県立野球場で行われた。初戦を制した北信越BCリーグチャンピオンの石川ミリオンスターズは初回から四国アイランドリーグチャンピオン・香川オリーブガイナーズの猛攻を受ける。堂上隼人の2ランで先制されると、2回までに計7点を失い、3−12で敗れた。対戦成績は1勝1敗で、第3戦は香川に舞台を移し、27日(土)に行われる。
 堂上、先制弾含む3打点(香川1勝1敗、石川県立野球場、2,052人)
香川オリーブガイナーズ 12 = 250020111
石川ミリオンスターズ    3 = 010100010
勝利投手 松尾(1勝0敗)
敗戦投手 都(0勝1敗)
本塁打   (香)堂上1号2ラン

 初戦は5安打に抑えられた香川の強力打線がつながり、序盤で試合を決めた。
 第1戦をエース・蛇澤敦の好投でモノにした石川は、サウスポーの都卓磨を先発に起用した。ところが、立ち上がりにいきなりつかまってしまう。2番・三輪正義にヒットを許すと、3番・堂上に初球を振りぬかれた。打球は石川の夜空へ消える特大の2ラン。連敗は許されない香川が開始早々、強烈な先制パンチを見舞った。

 続く2回もガイナーズ打線は都に襲い掛かる。四死球2つを絡めて満塁のチャンスをつかむと、1番・近藤洋輔がカウント0−2からストライクを取りにきたボールをはじき返し、右中間をきれいに破った。塁上の走者がすべて生還して5−0。都は制球が定まらず、この回途中でマウンドを降りた。 
 こうなると流れは完全に香川に傾く。2番手・渡辺孝矢も勢いを止められず、4番の智勝にタイムリーを浴びた。石川のミスでさらに1点が追加され、7−0。序盤で香川は大量リードを奪った。 

 一方、香川の先発は松尾晃雅。こちらも制球がイマイチで、初回から毎回走者を背負う苦しい投球だった。ただ、大量リードに守られ、余裕があった。結局、2回に許した佐野憲一のタイムリーと、4回のエラーがらみによる失点にとどめ、5回2失点で最低限の役割は果たした。

 秋深まる北陸のナイトゲームは寒さもあってか、中盤以降は大味な内容になった。香川は5回に三輪の2点タイムリー、7回は堂上のタイムリーで得点を2ケタにのせ、試合を完全に決める。その後、両チーム得点を取り合ったが、いずれもバッテリーミスによるもの。最後は9点差ながら、クローザーの天野浩一が三者凡退で締めて、香川が初戦の雪辱を果たした。

 締まった投手戦となった第1戦の両チーム失策はわずかに1。しかし、大差がついたこの試合は計5つのエラーが出た。記録に残らない野手の悪送球やワイルドピッチも目立った。香川に移動しての第3戦は1週間後。さすがの四国でも夜になると気温がぐっと下がることが予想される。いずれにしても星は五分五分だ。寒さを忘れるような好ゲームを期待したい。