26日、日立ソリューションズ本社(東京都品川区)のスキー部・車いす陸上競技部「AURORA」の激励会が行なわれ、次のパラリンピックを目指す選手たちが活動報告および今シーズンにかける思いを語った。来月から本格的にシーズンがスタートするスキー部では、2018年平昌パラリンピックを目指す新田佳浩(クロスカントリー立位)、阿部友里香(クロスカントリー・バイアスロン立位)が、今年2月(14〜18日)にアジア初開催となるW杯旭川大会での活躍を誓った。また、今年からコーチに就任したのが、現役時代は長野五輪に出場し、ソチ五輪ではクロスカントリースキーのナショナルチームを指導した長濱一年だ。荒井直樹監督とともに、新田、阿部の指導にあたっている。一方、今年3月のソチパラリンピックで銅メダル(バイアスロンショート座位)を獲得した久保恒造は、4月から陸上に専念している。来年1月から始まる16年リオデジャネイロパラリンピックの選考レースに向けての意気込みを語った。
(写真:次のパラリンピックに向けた戦いが始まっている新田<2列目左>、阿部<2列目中央>、久保<1列目左>)
新田佳浩
「34歳になってもなお競技を続けているのはやはり悔しかったからだと思う。ソチでは非常に悔しい成績に終わり、このままで終わるわけにはいかないと思った。今年2月には、旭川で国内初のW杯が開催される。自分自身は2月14日のクラシカルのレースで頂点に立ちたいと思っている。その日は亡き祖父の誕生日でもあり、その日が、平昌に向けた一歩になると思っている」

阿部友里香
「夏にはニュージーランドに行ったり、この間はフィンランドに行ったり、そして今日は旭川から帰ってきたりと、雪上練習はしっかりとできている。今年は12月のフィンランド大会から始まり、世界選手権があったり、そして2月旭川でW杯があったりと、大会が盛り沢山。そこに向けてしっかりと、これからトレーニングを積んでいきたい」

久保恒造
「4月から車いす陸上部ということで活動させてもらっている。一番近い目標としてはリオパラリンピック出場を目指して今はやっている。年明けからリオの選考が始まり、1月から再来年の6月までが選考期間となる。そこでしっかりと戦えるように、今年の夏場は地元の北海道でトレーニングをして体づくりをやってきた。過去2回、パラリンピック出場を目指したが、北京もロンドンも、国内で3人まで選ばれるところを4番手で終わってしまい、すごく悔しい思いをした。次のリオパラリンピックではなんとか出場権を得て、8年間の悔しさをぶつけたい」

(文・写真/斎藤寿子)