13日、ラグビー日本代表(ジャパン)の千葉・浦安合宿2日目が行われた。詰め掛けた報道陣に公開されたのは約20分。4チームに分かれてのミニゲームと、アタック練習を披露した。公開練習後、トニー・ブラウンACや一部選手が取材対応。ブラウンACは「前回のW杯で、選手たちはそれまでに達したことのないフィットネスでプレーをすることができ、それが勝利に繋がった。そのレベルに今度のW杯でも達しないとといけない」と語った。

 

 前日の小雨がパラつく曇り空とは打って変わって、晴天が選手たちを出迎えた。「何が重要か。今まで練習してきたこと以上にハードな練習をしていかなければいけない」と話したのが、ブラウンACである。ジェイミー・ジョセフHCの参謀役として、主にアタックをデザインする。

「アタックに関してはジャパンラグビーをしていくことが重要。速く、スキルフルでなければいけない。相手にプレッシャーをかける。それをやるためにはフィットネスが高くなければいけません」

 

 アタックを担当するコーチだが、ジャパンの選手たちに求めるものはディフェンスにあるという。

「アタックのいい選手は日本にたくさんいる。でも中にはディフェンスができない選手も。だから能力のある選手に必ず言うのは『ベストなディフェンダーにならないといけない』と。ジャパンチームに入るためにディフェンスが良くないといけない。だからこそジャパンラグビーができて、試合に勝つことができる」

 ブラウンAC自身、現役時代はディフェンス能力の高いSOだった。身長178cmと大柄ではないものの、闘志溢れるプレーでニュージーランド代表18キャップを刻んだ。日本では三洋電機(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)でプレーし、日本選手権連覇に貢献した。

 

「W杯で勝つための準備が自分のモチベーション」。プール戦で対戦するイングランド、アルゼンチン、サモア、チリをどう攻略するのか。「試合をチェックしているし、これからも見ていく。各チームに勝つためのプランも練っている」。残された準備期間はそう長くはないが、この浦安合宿でジャパンが「Our Team」としての絆を深める。

 

(文・写真/杉浦泰介)