サッカー女子ワールドカップオーストラリア・ニュージーランド大会グループC第1節女子日本代表(FIFAランキング11位、以下なでしこ)対女子ザンビア代表(FIFAランキング77位)の試合が22日(日本時間)、ワイカトスタジアムで行われ、なでしこが5対0で勝利した。

 

 宮澤、2発で勝利に貢献(ワイカトスタジアム)

なでしこ 5-0 ザンビア

【得点】

[な] 宮澤ひなた(43分、62分)、田中美南(55分)、遠藤純(71分)、植木理子(90+11分)

 

 10分、MF藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の右足で放ったロングシュートは惜しくも右ポストを叩いた。21分、右サイドからのFK。左利きのMF遠藤純(エンジェルシティ)が鋭いボールをゴール前へ供給するとニアに走ったFW田中美南(INAC神戸レオネッサ)の頭を越え、相手DFに当たる。こぼれ球に反応した田中が右足で押し込みゴールネットを揺らした。しかし、VAR(ビデオアシスタントレフェリー)を介入があり、主審が映像を確認した結果、田中の最初のポジションがオフサイドだったため、ゴールは取り消された。

 

 ゴールを取り消されてもなでしこは下を向かず、相手のシステムの欠陥を攻め続けた。4-3-3を採用するザンビアは、守備時の両ウイングのポジショニングが悪かった。そのため、3-4-2-1を採用するなでしこはウイングバックと2列目のシャドーの選手の連係からサイドで数的優位を作り出し、相手のサイドをえぐった。

 

 27分、右サイドからMF清水梨紗(ウェストハムユナイテッドウィメン)が相手DFとGKの間にグラウンダーのクロスを入れる。惜しくもGKにキャッチされた。29分には遠藤が個人技で左サイドを崩し、クロスを入れるが、ゴール前で田中のシュートはミートしきれず。その1分後、再び右サイドを抜け出した清水が鋭いクロスを入れるが、ゴール前の田中にはわずかにあわなかった。

 

 面白いようにサイド突破を繰り返すなでしこ。43分、ついに狙いが奏効した。MF長谷川唯(マンチェスターCウィメン)が浮き球のパスを右サイドに送る。これに反応した藤野が縦に抜け出し、グラウンダーのクロスを入れる。これにゴール中央でMF宮澤ひなた(マイナビ仙台レディース)が右足インサイドで綺麗に合わせ、なでしこが狙い通りのかたちで先制した。

 

 後半に入ってもなでしこの勢いは止まらなかった。10分に田中、17分に宮澤がこの日2点目、26分に遠藤、試合終了間際に途中出場のFW植木理子(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)がPKを決めて、なでしこがW杯初戦を5対0で勝利した。

 

 C組のもう1節、スペイン代表対コスタリカ代表は3対0でスペインが勝利。この結果、初戦を終えてなでしこがC組の首位に立った。次節、26日の14時(日本時間)にコスタリカ代表(FIFAランキング36位)と対戦する。

 

◆C組順位表(初戦終了時点)

        勝ち点 勝 負 得失 得点 失点

1位  日本   3  1 0 +5   5  0

2位 スペイン  3  1 0 +3   3  0

3位 コスタリカ 0  0 1 -3   0  3

4位 ザンビア  0  0 1 -5   0  5

 

(文/大木雄貴)