宇都宮ニュービル、3季連続MVP! 優勝の長崎は2人がベスト5 ~B.LEAGUE~
29日、男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」の年間表彰式「B.LEAGUE AWARD SHOW2025-26」が都内で行なわれ、レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)にD.J・ニュービル(宇都宮ブレックス)が選出された。ニュービルは3季連続3度目の受賞。ベストファイブはニュービルのほか、優勝した長崎ヴェルカから2人(イ・ヒョンジュン、スタンリー・ジョンソン)、B.LEAGUE初参戦の富永啓生(レバンガ北海道)、今季得点王のジャレット・カルバー(仙台89ERS)。長崎ヴェルカの西地区&リーグ優勝に貢献した馬場雄大はベストディフェンダー賞に加え、レギュラーシーズンセカンドチームにも選出された。
節目のB.LEAGUEのMVPは、宇都宮の東地区3連覇、東アジアスーパーリーグ(EASL)制覇に貢献した最強助っ人が受賞した。B.LEAGUE10シーズン、そのうち6シーズンでプレーしたニュービルは、3度の受賞。Mr. MVPと言っていいだろう。
「リーグは年々成長を遂げ、才能あふれる選手がどんどん増えています。そのような中で今回この賞を受賞できたこと、そして、この素晴らしいリーグの一部でいられることに心から感謝しています」
リーグ最多の1試合平均6.4アシストに、同19.0得点はリーグ7位だ。そのほか同5.0リバウンド、同1.2スティール、3ポイント成功率39.6%を記録した。フィールドゴール成功率は49.7%と高確率。オールラウンドな活躍でチームを牽引した。高水準に安定したパフォーマンスを発揮できたことにチームに感謝を述べた。
「日々、常に競い合う環境を提供してくれた。自分が良くなるための環境をつくってくれた」
感謝の想いは家族へも。「毎日『D.J・ニュービル』という存在であり続けることは決して簡単なことではなく、時には強いプレッシャーを感じることもある。しかし、一歩家に帰れば、一人の父親であり、夫でいられる。そのことが、プロとしての私を支える大きな原動力になりました」。妻と二人娘にメッセージを送った。家を一歩出た瞬間から“D.J・ニュービル”のスイッチは入るという。来季からはアルティーリ千葉でプレーする。環境が変わっても、これまで同様の“D.J・ニュービル”であり続けられるか。
スタッツだけでない試合内外での活動や活躍を含め、最も印象的だった選手に贈られる「レギュラーシーズン最優秀インプレッシブ選手賞」(MIP)には、リーグ戦全60試合に先発出場し、日本人トップとなる1試合平均19.5得点を挙げた富永が輝いた。クラブ史上初のシーズン勝ち越し、終盤までCS進出争いを演じた快進撃を牽引したことが評価されたようだ。ベスト5にも選出された。「1年目にしてはそれなりの活躍ができた。まだまだこの結果に満足することなく、精進していきたい」
1年目のシーズンを振り返り、「レベルの高いリーグだと思いますし、アウェイに行っても満員の中で試合をできる環境は選手にとって素晴らしいこと。もっと盛り上げていけるように頑張っていきたい」と感想を述べた。「60試合と聞くと、長く感じますが、プレーをしていると意外と早く終わった」。北海道とは4年契約。「これからももっともっと頑張るので、応援よろしくお願いいたします」とファンに呼び掛けた。
リーグ参入5年目にして初優勝を果たした長崎。最優秀HC賞を受賞した就任2季目のモーディ・マオールHCは「コーチひとりではこういうことは達成できない。私以外の人たちが頑張ってくれたおかげです」と選手、スタッフ、関係者に感謝した。「長崎の皆さんがひとつになってくれたおかげでチャンピオンになれたと思っています」とはキャプテンの狩俣昌也。今季限りで現役引退という節目で、チームの初優勝を経験した。チャンピオンファイナルの相手は、自身の古巣である琉球ゴールデンキングス。沖縄出身の狩俣はbjリーグ時代に琉球でリーグ優勝を経験した。
「僕のキャリアの中でも、なかなかないようなキャラクターが集まり、すごくまとまっていた。琉球戦とファイナルができることも感慨深かった。初めて日本一になったのが琉球。そこを倒して日本一になるというところを含めて特別なシーズンでした。GAME3の日(5月26日)は初めて日本一になった日。後から知りましたが、そこもすごいなと思いました」
立役者の馬場はベスト5にこそ選ばれなかったが、セカンドチームに選出されたほか、2季ぶりのベストディフェンダー賞にも輝いた。「普段からバスケットボールをしている中でディフェンスにプライドを持っているので、こういったかたちで表彰していただきうれしく思います。個人賞というのは、チームの勝利に比例して与えられるもの。かけがえのないチームメイトと一緒にプレーできてうれしい」
守備にプライドを持つきっかけは、「海外でプレーを始めた頃かな」と語る。
「ボールが思った以上に回ってこない時期があり、“どこで魅せるんだ”というところでディフェンス。そこから考え始めて磨いていきました」
持ち前のスピードと身体を張ったディフェンスが持ち味だが、「直感と駆け引き」を大切にしているという。「気持ちでは絶対に負けない。そこで負けてしまうと、スキルで上回っていたとしても気持ちの強いオフェンスにやられる。それと同じか、それ以上のエネルギー、気持ちで臨むことで今のディフェンスが可能になっている」
10季目を終えたB.LEAGUE。来季は1部はB.LEAGUE PREMIERとして始動。4チームが増え、26チームによって争われる。また移籍市場も活発となっている。「選手としては、いいかたちとしてリーグの成長に繋げていければいいと思います」と馬場。11季目を迎えるリーグにも注目が集まる。
主な受賞は次の通り。
【MVP】
D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス) 3季連続3度目
【レギュラーシーズンベストファイブ】
冨永啓生(レバンガ北海道) 初
ジャレット・カルバー(仙台89ERS) 初
D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス) 3季連続3度目
イ・ヒョンジュン(長崎ヴェルカ) 初
スタンリー・ジョンソン(長崎ヴェルカ) 初
【ベストディフェンダー賞】
馬場雄大(長崎ヴェルカ) 2季ぶり2度目
【ベスト6thマン賞】
スタンリー・ジョンソン(長崎ヴェルカ) 初
【最優秀新人賞】
ジャン・ローレンス・ハーパージュニア(サンロッカーズ渋谷)
【最優秀HC賞】
モーディ・マオール(長崎ヴェルカ) 初
【最優秀審判賞】
加藤誉樹 10季連続10度目
【得点王】
ジャレット・カルバー(仙台89ERS) 26.54点 初
【アシスト王】
D.J・ニュービル(宇都宮ブレックス) 6.4アシスト 初
【リバウンド王】
ショーン・オマラ(ファイティングイーグルス名古屋) 10.4リバウンド 初
【スティール王】
アーロン・ヘンリー(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ) 1.9スティール 2季連続2度目
【ブロック王】
デイビッド・ヌワバ(三遠ネオフェニックス) 1.3ブロック 初
【ベスト3P成功率賞】
イ・ヒョンジュン(長崎ヴェルカ) 47.9% 初
【ベストフリースロー成功率賞】
ネイサン・ブース(仙台89ERS) 94.3% 初
【ベストダンクシュート賞】
アンソニー・ゲインズ・ジュニア(鹿児島レブナイズ) 初
【MIP】
冨永啓生(レバンガ北海道) 初
(文・写真/杉浦泰介)