二宮： 2013年シーズン、お疲れ様でした。雲海酒造は福岡ソフトバンクホークスの宮崎春季キャンプで
本格芋焼酎「日向木挽」などのブースを出店したり、
「さつま木挽」をメインに公式戦のスポンサードも行っています。今回は雲海酒造の
そば焼酎「雲海」を飲みながら、シーズンを振り返りたいと思います。
松田： お酒が大好きな僕としては、嬉しい企画です（笑）。
二宮： 松田さんは、いつもどれくらいお酒を飲まれるんですか？
松田： シーズン中は遠征に行った時に１、２杯飲むくらいですが、オフシーズンは、ほぼ毎日飲みます。
二宮： じゃあ、今は毎日、晩酌を楽しんでいると？
松田： はい。12、１月はお酒を楽しむ時期と決めているので、今がその時です（笑）。
二宮： 普段は、どんなお酒を飲まれるんですか？
松田： 僕は何でも飲みますよ。ビールにワイン、もちろん焼酎も好きです。
二宮： 今日、飲んでいただくのは
そば焼酎「雲海」です。
松田： 僕、そば焼酎は初めてなんです。どんな味なのか、楽しみですね。
二宮： まずは毎回ゲストにオススメしているSoba＆Soda（そば＆ソーダ）をどうぞ。
松田： えっ!? 焼酎でソーダ割り？ 今日は新しいことだらけで、なんだかワクワクしてきました。
二宮： さて、初めてのSoba＆Sodaはいかがでしょう？
松田： おっ！ 美味しい！ そば焼酎ってこんなにスッキリしていて、美味しいとは……。今まで飲んでいなかったことが悔やまれるくらいです。それに、ソーダ割りもいいですね。僕、この飲み方が気に入りました。おかわりもソーダ割りでお願いします！
かみ合わなかった投打
二宮 昨季はチームとしては残念な結果に終わりました。
松田： そうですね。４年ぶりのＢクラスで、クライマックスシリーズにも出場することができませんでした。
二宮： ６月には優勝した東北楽天と２位争いを演じていましたが、７月以降、失速してしまいました。あれだけのメンバーが揃っていますから、最低でもＡクラス入りはかたいかなと思っていたのですが……。何が原因だったのでしょう？
松田： 戦力的には十分だったと思いますが、ピッチャーとバッターがかみ合わなかったというのが一番大きかったなと思います。
二宮： お互いにカバーし合えなかったと？
松田： そうですね。僕らバッターの視点から感じていたのは、ピッチャーが好投してくれている試合で得点を取れなかったり、逆にピッチャーが不調の時に打線がカバーしてあげられなかったなと……。
二宮： ただ松田さん自身は、好調でしたね。２年ぶりに全144試合にフル出場を果たし、打率２割７分９厘、20本塁打、90打点。個人的には、納得のいくシーズンが送れたのでは？
松田： そうですね。80試合くらいは４番として起用してもらいましたし、まぁまぁやれたかなという感じはあります。打率も打点も、もっと上の数字を狙えたという気持ちもありますが、休まずに出場し続けることができたのは、自分にとっては大きな自信になりました。
まさに“助っ人”だったAJ＆マギー二宮： 昨季は楽天が初のリーグ優勝をして、日本一にもなりました。対戦相手としては、どう感じていましたか？
松田： 昨季の楽天は強かったですね。正直、初めて楽天を強いと思いました（笑）。
二宮： エースの田中将大は開幕から無傷の24連勝という大記録を達成しました。付け入る隙はなかった？
松田： そんな感じでしたね。僕らはマー君とは３回対戦したのですが、全敗でしたから。ただ、僕自身は結構打っているので、そんなに苦手意識はなかった。まぁ、ランナーがいない場面での対戦が多かったというのもあるかもしれませんが……。
二宮： マー君はランナーが出ると、ギアが上がりますからね。
松田： 対戦していても、それは本当に感じます。
二宮： ルーキーの則本昂大もパ・リーグでは55年ぶりの新人開幕投手を務め、15勝（８敗）を挙げて、新人王を獲得しました。
松田： 彼は投げっぷりがいいですよね。とてもルーキーとは思えなかった。最後まで、勢いがありました。
二宮： 特に胸元を大胆に突くスライダーがいいですよね。
松田： そうですね。内側の厳しいところを突いてくるので、外のボールでも打ち取られるんでしょう。
二宮： 昨季の楽天は打線もすごかった。何といっても、元メジャーリーガーのアンドリュー・ジョーンズ（AJ）とケーシー・マギーが中軸を担っていましたからね。
松田： いやぁ、あの２人は違いましたね。実力的には、バリバリのメジャーリーガーですから。２人とも、しっかりと結果を残したうえに、AJは143試合、マギーに関しては全144試合に出場している。これも楽天には大きかったと思うんです。
二宮： AJもマギーも、四球が多かった。２人が“つなぐ野球”をしたことで、打線が “点”ではなく、“線”になりました。
松田： はい、そうなんです。AJは打率こそ２割４分３厘ですが、四球は105も取っていますからね。マギーも70個の四球を取っている。相手ピッチャーは長打以外にも気を遣わなければいけないわけですから、嫌だったと思いますよ。
二宮： 三塁を守っていて、２人の打球はどうでしたか？
松田： やっぱりパワーが違いますから、怖かったですよ（笑）。日本人にはない打球の強さがありました。
田中の存在に隠れた好投手
二宮： 楽天がマー君のポスティングシステムでのメジャー移籍を容認しましたから、メジャーリーグ行きは決定的となりました。もうマー君とは対戦できませんね。
松田： そうですね。昨季のリベンジをすることができないのが残念です。
二宮： ダルビッシュ有（レンジャーズ）に続いて、マー君も海を渡ることになる。日本のプロ野球が寂しくなるという意見もありますが、松田さんはどう感じていますか？
松田： 確かにダルビッシュとマー君は日本を代表するピッチャーですから、選手としても対戦機会がないというのは、正直言って寂しい。ただ、日本のプロ野球にもまだまだいいピッチャーはたくさんいますからね。
二宮： 特にパ・リーグには好投手が多い。
松田： はい、そうなんですよ。
二宮： 対戦しがいがあるピッチャーは誰ですか？
松田： もちろん、マー君はそうでしたが、そうそう簡単に打てないピッチャーといえば、金子千尋（オリックス）ですね。
二宮： 昨季は奪三振王を獲得しました。
松田： もしマー君がいなかったら、彼が投手のほとんどのタイトルを獲っていてもおかしくなかった。それほどのピッチャーですよ。
二宮： 先日、あるプロ野球OBが「金子は顔に緊張感がない。ひょうひょうと投げ過ぎる。あんなにいいピッチャーなんだから、もっと自己主張すべきだ」と言っていました（笑）。
松田： 本当にすごいピッチャーですから、もっと目立ってもいいんですけどね。あれだけ多彩なボールを、しかもすべて自在に操れるというのは、日本ではトップクラスだと思います。
器用さNo１は西武・牧田二宮： 金子以外にはいますか？
松田： 僕の中では、牧田和久（埼玉西武）ですね。
二宮： 彼は数少ないアンダースローですが、やっぱり打ちにくい？
松田： はい。左バッターは苦にならないそうなのですが、僕ら右バッターには、あのインコースに速く、アウトコースに遅く、というのは一番対応しづらいんです。
二宮： 球速はそれほどでもないのですが、バッターには表示以上に速く見えるのでしょう。
松田： スピード表示は130キロ台なんですけど、下から投げてくるので、速く感じますね。
二宮： 牧田は足を上げたり上げなかったりして、リズムを変えてくる。それも打ちづらさの要因では？
松田： そこなんですよ。聞くところによると、バッターの動きを見て、瞬時に変えてくるとか。
二宮： 器用なピッチャーなんですね。彼は先発だけではなく、もともと１年目は抑えとして活躍していましたから、どこのポジションもできる。
松田： はい、他にはいないタイプのピッチャーですよね。昨季は８勝だったのですが、僕の中では15勝くらいしているイメージがあります。
ライバルはロッテ・今江
二宮： 今季でプロ９年目。そろそろ、松田さんもタイトルが欲しいところでは？
松田： はい。現実的に考えて、最多安打か打点王かなと思っています。
二宮： もうひとつ、盗塁も狙えるのでは？
松田： これまでの最多は11年の27なのですが、足には結構自信があるので、頑張ります。
二宮： 井口資仁（千葉ロッテ）は01、03年と２度、盗塁王になっています。彼は「盗塁王を目指すようになって、出塁した際に相手ピッチャーの配球を読むようになった。それがバッティングにも活きた」と語っていました。実際、彼が打率３割を超えるようになったのは、03年以降なんです。それこそ松田さんはオールマイティーの選手ですから、トリプルスリーを取る可能性もありますよね。
松田： そうですね。もう少し打率を上げれば、可能性は出てくると思います。
二宮： これは意外だったのですが、ベストナインもまだないんですよね。
松田： そうなんです。ゴールデングラブ賞は２回あるのですが、ベストナインにはまだ選ばれたことがありません。
二宮： 昨季のサードのベストナインはマギーでした。
松田： それ以前は中村剛也（西武）がよく選ばれていましたね。
二宮： 松田さんの中でライバルというと？
松田： やっぱり同級生の今江敏晃（千葉ロッテ）ですね。彼は05年にベストナインに選ばれています。
二宮： 今江とは同級生で、小学生の頃からよく知る仲だそうですね。
松田： はい。僕たちの学年では、彼は小、中、高とずっとスーパープレーヤーでした。
二宮： 彼は小学生の時から、体格が大きかったそうですね。
松田： そうなんです。今江が京都で、僕が滋賀だったので、小学生の時には近畿大会で顔を合わせていました。その時の集合写真が実家に飾られているのですが、今江だけ頭一つ出ていますから。
二宮： お互いに日本代表にも、日本一にもなっているわけですから、今は今江に追いついたと言ってもいいのでは？
松田： いえ、まだですね。身のこなしやハンドリングは、やっぱり巧いですよ。未だに彼を参考にしているんです。
忘れられない日本一の味二宮： さて、お酒もだいぶすすんできましたが、松田さんが過去一番美味しかったと思えたお酒はいつですか？
松田： たくさんあるのでひとつを選ぶとなると難しいのですが……やっぱり優勝した時のお酒ですね。
二宮： 10年のリーグ優勝、11年のリーグ優勝、日本一と、３回経験されているんですね。初めて優勝を味わった時はいかがでしたか？
松田： 10年のリーグ優勝は、03年以来、７年ぶりの優勝だったので、もうみんな喜びを爆発させていましたね。
二宮： そして翌年には日本一と。これはまた格別だったでしょう？
松田： はい、もう最高でした。あの時は中日と日本シリーズを戦ったのですが、４勝３敗とギリギリで勝ったのもありましたし、最後は本拠地で決めましたから、喜びもひとしおでした。
二宮： 松田さんが入団した時は、誰が監督だったんですか？
松田： 今、球団会長の王貞治さんです。
二宮： 王さんと飲んだことは？
松田： チームの祝賀会などで同席という感じでしかないですね。サシで飲むというのはなかなか……。でも、秋山幸二監督には、二軍監督と選手だった時には、遠征先などでよく連れて行ってもらいました。
二宮： 秋山監督との“ノミニケーション”で勉強になったことは？
松田： 秋山さんはいつも優しく、それでいて的確なアドバイスをしてくれるんです。あまり口数が多くない方なのですが、ポツリと言うその一言が、まったく外れていない。しかも、まだバリバリ動きますから、練習の時には口だけでなく、自ら打ったり守ったりして見本を見せてくれるんです。それがまた、巧いんですよ。今も時間があれば、練習の時に外野を守ったりしていますからね。あ、すみません、もう１杯、Soba＆Sodaでいいですか？
二宮： どうぞ、どうぞ。
松田： いやぁ、これはいけます。本当に美味しい。今度、秋山監督にもすすめます。絶対に気に入りますよ。
＜
松田宣浩（まつだ・のぶひろ）＞
1983年５月17日、滋賀県生まれ。中京高時代には１年夏からレギュラーとなり、２年夏には甲子園に出場した。亜細亜大では１年春からレギュラーとしてリーグ戦に出場し、同年大学選手権、神宮大会優勝に貢献した。１年時には世界大学選手権、２年時には日米大学選手権の日本代表メンバーに選出される。2006年、希望枠で福岡ソフトバンクに入団。１年目で開幕スタメン出場を果たし、３年目からレギュラーに定着した。10年には19本塁打、71打点、17盗塁と自己最高の数字を残し、リーグ優勝に貢献。翌年にはリーグ連覇、日本一を経験した。13年ワールド・ベースボール・クラシック日本代表に選出され、主に「９番・三塁手」として活躍。14年シーズンは選手会長を務める。180センチ、87キロ。右投右打。
★今回の対談で楽しんだお酒★[/color]
日本初の本格そば焼酎
「雲海」。時代とともに歩み続ける「雲海」は、厳選されたそばと九州山地の清冽な水で丁寧に造りあげた深い味わい、すっきりとした甘さと爽やかな香りが特徴の本格そば焼酎です。ソーダで割ることで華やかな甘い香りが際立ちます。
提供／雲海酒造株式会社＜対談協力＞
日向地鶏と焼酎 おはな東京都千代田区平河町２−４−５平河町ＫビルB1F
TEL：03-3264-0087
営業時間：17:00〜23:00（L.O.22：30）
定休日：日曜・祝日
＞＞詳しくは店舗サイトへ
☆プレゼント☆ 松田宣浩選手の直筆サインボールを本格そば焼酎
「雲海」（900ml、アルコール度数25度）とともに読者３名様にプレゼント致します。ご希望の方はより、本文の最初に「松田宣浩選手のサイン希望」と明記の上、
下記クイズの答え、住所、氏名、年齢、連絡先（電話番号）、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストなどがあれば、お書き添えの上、送信してください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は２月13日（木）までです。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。
◎クイズ◎ 今回、松田宣浩選手と楽しんだお酒の名前は？
お酒は20歳になってから。
お酒は楽しく適量を。
飲酒運転は絶対にやめましょう。
妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。
（構成／写真・斎藤寿子）
◎バックナンバーはこちらから