日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2008は18日、第2戦が行われ、BCリーグチャンピオンの富山サンダーバーズは四国・九州アイランドリーグチャンピオンの香川オリーブガイナーズに1−3で敗れた。富山は初回に1点を先制したものの、1−1の同点で迎えた7回に2点を勝ち越され、接戦を落とした。富山は敵地で痛い連敗。チャンピオンシップ制覇へ後がなくなった。
 田中、7回途中3失点も及ばず(香川2勝、サーパス、2,917人)
富山サンダーバーズ   1 = 100000000
香川オリーブガイナーズ 3 = 00010020×
勝利投手 松尾(1勝0敗1S)
敗戦投手 田中(0勝1敗)

 連続日本一を狙う香川のソツのなさが光った試合だった。
 初戦をモノにした香川の先発は松居伊貴。左打者が7人並んだ富山打線を見越して西田真二監督は左腕をマウンドに送った。一方、富山の先発は田中孝次。シーズン防御率2.98と安定度の高い右腕で巻き返しをはかった。

 試合は初回から動く。富山は松居の立ち上がりの悪さにつけこみ、四球2つとバッテリーミスで2、3塁のチャンス。ここで町田一也がレフトへのタイムリーを放って1点を先行する。しかし、バッターランナーの町田が一塁をオーバーランし、あえなくタッチアプト。追加点を奪えなかった。

 さらに2回、香川に思わぬアクシデントが起こる。草島諭の打球が松居を直撃。制球が定まらないこともあり、降板を余儀なくされた。しかし、急遽マウンドに上がった金子圭太は4回まで1人も走者を許さず、主導権を富山に渡さない。

 すると、3回までパーフェクトに抑えられていた香川打線が目を覚ます。4回、智勝のチーム初安打から1死1、2塁の好機を築くと、4番・丈武がタイムリー。2年連続の打点王が勝負強さをみせ、同点に追いついた。以後は両軍ともにランナーを出しながら、あと1本が出ない展開が続く。

 そして7回裏、均衡が破れた。香川はヒットで出塁した国本和俊を一塁に置き、エンドランをしかける。これが成功し、1、3塁。さらに1塁走者がディレードスチールを仕掛け、挟殺プレーの間に、3塁の国本がホームへ。大胆な作戦が鮮やかに決まり、貴重な勝ち越し点が香川に入った。

 さらに智勝の犠飛でリードを2点に広げた香川は、6回から登板していた松尾が走者を背負いながら要所を締める。結局、富山に追撃の得点を与えず、最終回まで投げきり、ホームでの連勝を呼び込んだ。

 終わってみれば富山打線は散発の3安打。先発投手は1、2戦ともゲームをつくっているだけに、攻撃陣の奮起が逆襲のカギを握りそうだ。第3戦は富山に場所を移し、24日に桃山野球場で行われる。約1週間のインターバルで流れは変わらないのか、変わらないのか。いずれにしても香川が2年連続の栄冠へ大きく近づいた。