日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2008は26日、第4戦が行われ、BCリーグチャンピオンの富山サンダーバーズが四国・九州アイランドリーグチャンピオンの香川オリーブガイナーズを4−0で下し、対戦成績を2勝2敗の五分に持ち込んだ。両チーム無得点で迎えた8回、富山は相手のミスにも乗じて4点を先行。先発の田中孝次が4安打完封勝利をおさめた。
 元愛媛の伊東、試合決める2点打(富山2勝2敗、県営富山野球場、1,442人)
香川オリーブガイナーズ   0 = 000000000
富山サンダーバーズ     4 = 00000004×
勝利投手 田中(1勝1敗)
敗戦投手 松尾(1勝1敗1S)

 富山が前日の小山内大和に続く投手陣の好投で、連覇を目指す香川を逆に追い詰めた。
 富山の先発は第2戦で7回3失点と役割を果たした田中。一方、香川は初戦で富山打線をわずか1安打に封じたサブマリンの塚本浩二に先発を託した。

 田中は3回まで相手を無安打に抑え、好調な立ち上がりをみせる。一方、塚本は制球が定まらず、初回に2つの四死球を与えるが、2回以降は立ち直った。

 最初にビッグチャンスを迎えたのは香川。4回、笠井要一がセーフティバントを成功させたのを皮切りに3連打が飛び出す。ところが笠井が途中で盗塁を失敗してアウトになり、得点につながらない。それでも1死1、2塁の好機だったが、5番・金井雄一郎は併殺打に倒れた。

 対する富山は6回、先頭の山内匠二がレフト前にポトリと落ちる2塁打で出塁する。バントで三塁に進め、クリーンアップに一打を期待したものの、快音は聞かれず。両軍ともに先発投手が要所を締め、ゼロ更新が続く。

 息詰まる投手戦にピリオドが打たれたのは延長戦の雰囲気も漂い始めた8回だった。富山は7回途中からリリーフした香川2番手の松尾晃雅を攻め、ヒットと送りバント、内野安打に四球ですべての塁をランナーで埋める。迎えるバッターは5番・藤岡直也。初球を引っ張った当たりは、一塁手がダブルプレーを焦ったのか、グラブにおさまらない。この間に三塁走者が生還。富山にとってはラッキーな形で先制点が入った。

 押せ押せムードの富山は続く大士がレフト前へタイムリー。昨年、愛媛に在籍していた伊東大輔も後に続き、スコアはあっというまに4−0。前日に続く香川らしからぬ守りのミスで試合の流れは大きく富山に傾いた。

 丁寧な投球で香川打線を抑えてきた田中にとって4点もリードがあれば充分だった。最終回もマウンドに上がり、簡単に2死を奪う。堂上隼人にこそヒットを許すが、その堂上が次打者の3球目に二塁を狙いタッチアウト。攻守にチグハグさが目立ったこの日の香川を象徴するような幕切れで、富山がホームに戻って連勝を飾った。

 勝利したほうが独立リーグ日本一に輝く最終第5戦は27日、富山県黒部市の宮野野球場で18時30分プレーボール。