JBC(日本ボクシングコミッション)は13日、倫理委員会を開催し、亀田史郎氏に対してセコンドライセンスの取り消し処分を下した。また試合会場のリングサイド関係者席や控室など、JBCの管理下に置かれる場所への立ち入りを禁止した。今後はいかなるライセンスの申請も受けない方針で、史郎氏は事実上、ボクシング界から「永久追放」される。史郎氏は3月27日のWBC世界フライ級タイトルマッチで長男・興毅が敗れた際に、バッティングによる減点がカウントされていなかったなどとして、関係者に暴言を浴びせたことがWBC、JBC双方から問題視されていた。
 史郎氏は現在、WBCの懲罰委員会からも呼び出しを受け、本部のあるメキシコに渡っている。離日前の12日には、自らライセンスの返上を表明していたが、ルール上そういった規定はない。JBCの懲罰規定では「ライセンス取り消し」は最も重く、過去には97年4月に外国籍選手が殺人罪で起訴された際の一例のみ。まさに“厳罰”を下すことで史郎氏への態度を明確にした格好だ。

 また、亀田ジムの五十嵐紀行会長に関しては、クラブオーナーとプロモーターの両ライセンスの無期限停止処分を科した。五十嵐会長は12日の東日本ボクシング協会の理事会において、ジムの活動停止などを申し入れて受理されており、JBCもそれを“追認”した形だ。ライセンスの取り消された場合はジム消滅は避けられなかったが、最悪の事態は免れた。