(写真:「今後、若手はベテランから歴史や経験を継承してほしい」と語った森保監督)

 日本サッカー協会(JFA)は、ジャカルタで開催される第18回アジア競技大会(8月14日から9月1日)のメンバーを発表した。Jリーグでも出場機会を確保しているDF板倉滉(ベガルタ仙台)、MF三好康児(北海道コンサドーレ札幌)らが順当に選出された。日本はベトナム、パキスタン、ネパールと同じグループDで、初戦は14日のネパール戦となる。

 

 今大会、出場できる選手の年齢が23歳以下と制限が設けられているが、日本は2年後に迫る東京五輪世代の21歳以下でのメンバー編成となった。指揮を執る森保一監督は「いろいろな条件がありますが、その中でベストなメンバーを選考しました」と語った。

 

 Jリーグが開催中のため選手招集は、1クラブにつき1名のみ。また、猛暑のジャカルタで、最短中1日でゲームをこなすスケジュールだ。「暑い中、日程面もハード。でも東京五輪に向けていいシミュレーションになる。選手もいい経験になる」と森保監督は前向きにとらえている。

 

 板倉、三好の他、A代表招集経験があり、スイッチキッカーのMF初瀬亮(ガンバ大阪)、司令塔を担うMF神谷優太(愛媛FC)らも選出された。1つ下の世代のFW久保建英(FC東京)の招集は見送られた。

 

 先日、インターネットテレビの「abema TV」にてロシアW杯メンバーのMF本田圭佑がオーバーエイジ(OA)での「東京五輪出場を目指す」と目標を口にした。これについて森保監督は「A代表の選手が東京五輪にOAで参加を表明してくれるのは、ありがたいし、心強い」と語り、こう続けた。

 

「東京五輪で最終的に誰を選ぶかは、もちろん決まっていない。選手にはOAも含めて競争だと伝えている。(本田の)日本代表を日本人として支えたい、貢献したいという気持ちは嬉しい。まだまだ経験の浅い若い代表選手と経験のあるベテランが接点を持てる環境を作っていきたい」

 

 A代表の指揮官も兼任し、「世代間の融合」を目標に掲げた森保監督。東京五輪に向けたサバイバルはもう始まっている。若きサムライたちにとって、今大会でのアピールが一層、大事になってくる。

 

<U-21日本代表メンバー>

GK

小島亨介(早稲田大)

オビ・パウエルオビンナ(流通経済大)

 

DF

板倉滉(ベガルタ仙台)

杉岡大暉(湘南ベルマーレ)

立田悠悟(清水エスパルス)

原輝綺(アルビレックス新潟)

岡崎慎(FC東京)

 

MF

三好康児(北海道コンサドーレ札幌)

長沼洋一(FC岐阜)

神谷優太(愛媛FC)

三笘薫(筑波大学)

初瀬亮(ガンバ大阪)

遠藤渓太(横浜F・マリノス)

舩木翔(セレッソ大阪)

岩崎悠人(京都サンガFC)

松本泰志(サンフレッチェ広島)

渡辺皓太(東京ヴェルディ)

 

FW

前田大然(松本山雅FC)

旗手怜央(順天堂大)

上田綺世(法政大)

 

(文・写真/大木雄貴)