グラクソ・スミスクライン株式会社が運営する喘息情報ウェブサイト「Zensoku.jp」にて、当HP編集長・二宮清純がナビゲーターを務める対談シリーズ「二宮清純のゼンソク人間学」が好評配信中です。このシリーズでは幼い頃から喘息に悩まされてきた二宮が、病気を克服して活躍しているスポーツ選手、元選手と対談。喘息をいかに乗り越えるかというテーマで話を進める中で、この病気への理解を深め、患者さんを勇気づけることを目指しています。今回はテニスの国別対抗戦デビスカップで日本チームのキャプテンとしてワールドグループ史上初のベスト8入りに貢献した添田豪選手と、喘息の専門医で新潟大学医歯学総合病院医科総合診療部准教授の長谷川隆志先生との対談を実施。その後編を公開しました!

 当サイトでは対談の一部を特別にご紹介します。
----------------------------------
 月の半分は休んでいた

二宮: 喘息の症状が出たのはいつ頃ですか。
添田: 3歳からで、子どもの時は本当にひどかったです。風邪を引くたびに症状が出て、幼稚園では月の半分くらい休んでいた時期もあります。

二宮: そんなに症状が重いとテニスをする上でも支障があったのでは?
添田: 4歳でテニスを始めましたが、最初は練習も休みがちでした。しっかり練習できるようになったのは、小学校の高学年あたりからです。

長谷川: 学校を休まなくてはいけない状況だと、相当つらかったでしょうね。病院ではお薬を処方してもらっていたのでしょうか。
添田: 症状がひどくなると小児科に行って吸入薬による治療をしていました。ただ、日常的に薬を使うことはあまりなかったですね。

二宮: 吸入ステロイド薬などを定期的に服用し始めたのは?
添田: ここ最近ですね。2011年の全仏オープンに出場した時からです。全仏オープンはクレー(赤土)コートで、土ぼこりが舞いやすい環境です。息苦しさを感じて現地のドクターに相談したら吸入薬を処方してくれました。それはあくまでも症状が出た時の応急処置だったので、国立スポーツ科学センターの先生に診てもらって吸入ステロイド薬を朝、晩、服用するようになりました。

二宮: 土ぼこりが喘息に良くないからといって、マスクをつけて試合に出るわけにはいきませんから普段の治療が重要になりますね。
長谷川: 添田さんの場合は、症状をきちんとコントロールできていない状態ですから、前回もお話したように、吸入ステロイド薬だけでなく、長時間作用型気管支拡張薬を配合した吸入薬を服用されたほうが良いでしょう。それから喘息のコントロール状態を自分でチェックするためにピークフローメーターの活用をお勧めします。朝、晩、数値を測定し、変化が出ていないか確認してください。常に一定の値を保てるようになり、喘息をコントロールすることが目標です。
>>全文は「Zensoku.jp」のサイトへ!
----------------------------------

 次回は聴覚障害陸上競技の高田裕士選手が2回にわたり、登場します。前編は4月2日に更新予定です。どうぞお楽しみに!
◎バックナンバーはこちらから