20日、11月11日から20日にかけて開催される「2014 SUZUKI 日米野球」の概要およびMLBオールスターチームの監督、候補選手4名が発表された。監督はロン・ワシントン(レンジャーズ)が務める。候補選手にはアルバート・プホルス(エンゼルス)、ロビンソン・カノ(マリナーズ)、アダム・ジョーンズ(オリオールズ)、ヤシエル・プイグ(ドジャース)が名を連ねた。日米野球が開催されるのは、2006年以来、8年ぶり。これまで日本からはNPB選抜が出場していたが、今大会からは常設された侍ジャパンが参加する。会見では侍ジャパンの小久保裕紀監督が「2017年WBCに向けた強化試合として非常に戦い甲斐がある相手」とMLBオールスターチームの印象を語った。
(写真:MLBオールスターチームを迎え撃つ小久保監督)
 今大会はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)同様に球数制限(80球)、また延長タイブレーク制が導入されるなど、公式戦に近いルールの中で行なわれる。MLBオールスターチームの残る候補選手は9月末に発表される予定。侍ジャパンはすでに前田健太(広島)、金子千尋(オリックス)、嶋基宏(東北楽天)、坂本勇人(巨人)、中田翔(北海道日本ハム)、糸井嘉男(オリックス)が選出されており、残る選手はレギュラーシーズン終了後に発表される。

小久保裕紀・侍ジャパン監督コメント
「(発表されたMLBオールスターチームの選手は)日本のファンにとってもなじみのあるトッププレーヤー。今からワクワクしている。2017年WBCに向けた強化試合としては非常に戦いがいがある相手。
(大会規程については)今日、初めて聞いたが、80球となると(先発投手のイニングは)4回から5回。先発投手の人数を増やす必要がある。先発から(所属チームで先発を務めている)投手に継投することもあり得る。タイブレークについては、監督の私も含めてほとんどの選手が経験したことのないルール。その意味でもいい経験になるだろう」

ジム・スモールMLBジャパン マネージングディレクターコメント
「目標はベストと呼ばれるチームを作ること。(米国と日本の)時差や初めての球場などの環境はチャレンジとなるが、(選手たちは)WBCで2度も世界一になったチームを負かして、米国の野球が世界一であることを証明するんだという気持ちで真剣勝負を挑むだろう」
(写真:監督および候補選手を発表したスモールMLBジャパン マネージングディレクター)

【MLBオールスターチーム】

(監督)
ロン・ワシントン
(候補選手)
アルバート・プホルス(一塁手、ロサンゼルス・エンゼルス)
ロビンソン・カノ(二塁手、シアトル・マリナーズ)
アダム・ジョーンズ(外野手、ボルチモア・オリオールズ)
ヤシエル・プイグ(外野手、ロサンゼルス・ドジャース)

【大会日程】

11月11日 阪神・巨人連合チーム × MLBオールスターチーム(18:00〜、阪神甲子園球場) ※日本プロ野球80周年記念試合
11月12日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、京セラドーム大阪)
11月14日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、東京ドーム)
11月15日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、東京ドーム)
11月16日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、東京ドーム)
11月18日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、札幌ドーム)
11月20日 侍ジャパン × MLBオールスターチーム(18:00〜、沖縄セルラースタジアム那覇) ※親善試合

【大会規程】(公式HPより)

・DH制:採用する。
・ベンチ入り選手:28名。
・審判:MLB2名、NPB2名。
・投手の球数制限:80球を超えて投げることはできない。ただし、ある打者の打席中に投球数制限に達した場合は、その打席完了まで投球できる。50球以上投げた場合、次の登板まで中4日をあけなければならず、30球以上、または2日連続で投げた場合、次の登板まで中1日をあけなければならない。記念試合および親善試合は制限なし。
・延長戦:9回を終えて決着がつかない場合、延長10回以降は無死一、二塁からタイブレーク制を実施。打順は9回終了時点から引き継ぎ、先頭打者の直前の2人が一、二塁走者となる。延長12回終了時点で同点の場合は引き分け(下記の賞金は折半)。記念試合および親善試合は延長なし。9回終了時点で同点の場合は引き分け。
・使用球:ローリングス社製(WBC使用球)。記念試合は阪神・巨人連合チームが守備時のみ、NPB公認球を使用。
・賞金総額:1億円(内訳:優勝チームに5000万円、第1戦から第5戦の各試合勝利チームに1000万円ずつ)。