日本サッカー協会は3日、カタールW杯アジア2次予選兼アジアカップ(中国)予選のモンゴル代表戦(10日、埼玉)とタジキスタン代表戦(15日、タジキスタン)のメンバー23名を発表した。FW鎌田大地(フランクフルト)とFW浅野琢磨(パルチザン・ベオグラード)が復帰した。FW大迫勇也(ブレーメン)は太ももの負傷により、今回の招集は見送られた。
大黒柱の大迫を負傷で欠くこととなった日本代表。これまで彼は抜群のポストプレーでボールを収め、タメを作り、2列目の選手たちの長所を引き出してきた。大迫に代わって誰がFWに入るのかが、注目されていた。
FW登録は3名。先月に引き続き招集されたFW永井謙佑(FC東京)に加え、鎌田が今年3月以来、浅野が昨年9月以来に代表復帰を果たした。復帰した両者について森保一監督はこう語った。
「彼ら2人は所属チームで継続して試合に出て、良いパフォーマンスを見せてくれている。今回のモンゴル戦、タジキスタン戦で、彼らの持っているものを十分、生かせると思います。彼らの好調さを日本代表の戦いに生かして欲しいと思い招集しました」
永井と浅野はスピードタイプ、鎌田はトップ下もこなすテクニシャンタイプ。大迫がワントップを務めていた時とどう戦い方が変わるか。攻撃の組み立て、崩しの変化に注目が集まる。
今回、メンバーリストには前回を上回る20名の海外組が名を連ねた。時差、長時間の移動などでコンディションを崩す恐れもある。その点を記者に問われると、指揮官はこう答えた。
「ヨーロッパ組にコンディショニングにリスクがあることは今回に限らず、キリンチャレンジカップも含めて毎回同じことです。ヨーロッパ組が日本に帰ってきてプレーする時には長距離の移動、時差調整、気候の違いなどがある中で、選手たちは言い訳をせず、その時のベストの状態を作って戦ってくれている。選手たちも覚悟を持って日本に戻ってきています。タフな環境で日本代表として戦うのは当たり前だと思ってくれている」
一方で、国内組は3名にとどまった。その少なさについては「今回、選ばなかったからといって“国内組の選手はダメだ”という思いはない」と語った。
アウェーで行われた初戦のミャンマー戦で勝利し、日本は2次予選を白星発進。10日のモンゴル戦はホームでの初戦となる。相手は引いて守備を固めてくることが予想される。森保監督は選手たちの臨機応変な判断に期待する。
「引いた相手に対して、どうやって崩していくのか……。前回のミャンマー戦早く点が欲しい中、選手たちは相手にしっかりと圧力をかけて戦ってくれた。それと共に相手が強固なDFの粘りを見せた時に探りながら崩していく。それが(中央からの)コンビネーションなのかサイドからの崩しなのか、色々と戦い方がある選手たちが賢く戦ってくれた。次の2戦も賢くかつ、タフに粘り強く戦えるように準備していきたいと思います」
特に永井、浅野、鎌田にとっては定位置を奪取する格好のチャンスとなる。FW陣の奮起に期待したい。
<日本代表メンバー>
GK
川島永嗣(ストラスブール)
権田修一(ポルティモネンセ)
シュミット・ダニエル(シントトロイデン)
DF
長友佑都(ガラタサライ)
吉田麻也(サウサンプトン)
酒井宏樹(マルセイユ)
植田直通(セルクル・ブルージュ)
安西幸輝(ポルティモネンセ)
畠中槙之輔(横浜F・マリノス)
冨安健洋(ボローニャ)
MF
原口元気(ハノーファー)
柴崎岳(デポルティボ・ラ・コルーニャ)
遠藤航(シュツットガルト)
伊東純也(ゲンク)
橋本拳人(FC東京)
中島翔哉(ポルト)
南野拓実(ザルツブルク)
板倉滉(フローニンゲン)
堂安律(PSV)
久保建英(マジョルカ)
FW
永井謙佑(FC東京)
浅野拓磨(パルチザン・ベオグラード)
鎌田大地(フランクフルト)