(写真:「比類なき感動を届けたこの国に感謝したい」と述べたWRのボーモント会長)

 15日、ワールドラグビー(WR)とW杯日本大会組織委員会は都内で記者会見を開き、プール戦終了までの総括を行った。台風19号の影響で3試合が中止となったが、37試合で約128万人の観客を動員した。決勝トーナメントは19日よりスタートする。

 

 1試合平均約3万4000人の観客動員を記録し、チケット販売も180万枚を超えた。開催都市に設置された大会公式のイベントスペース「ファンゾーン」の来場者は86万4000人もの来場者がいたという。組織委の嶋津昭事務総長は「今週からノックアウトフェーズに入る。まだ半ばです。大会成功のため最大の努力をしたい」と意気込んだ。

 

 19日に始まる決勝トーナメントに進出した8チームの顔触れを見ると、ジャパン、アイルランド、ニュージーランド、南アフリカ、イングランド、フランス、ウェールズ、オーストラリア。ティア1が9チーム、ティア2が1チームと番狂わせは少なかった。

 

 それでもジャパンの躍進もあり、ティア2の奮闘ぶりが印象付いたのかWRのブレット・ゴスパーCEOは「(全体的に)拮抗していた。ティア1とティア2の対戦における得失点差は30。アップセットもあった」と語った。

 

 台風19号により、ニュージーランドvs.イタリア、イングランドvs.フランス、ナミビアvs.カナダの3試合がやむを得ず中止となった。W杯での試合中止は初。アラン・ギルピン大会ディレクターは「各ユニオンには大会前に伝えている。規則通りに行いました」と適切な判断だったことを強調した。

 

 WRのビル・ボーモント会長は「また日本開催することに躊躇はない。素晴らしい対応してくれている」とコメント。それを受けて嶋津事務総長は「今の若い方がもう一度観られることを期待している」と2度目の開催に意欲を見せた。

 

(文・写真/杉浦泰介)