第2回 坂田清治(フィギュアスケート研磨職人)<後編>「キム・ヨナの躍進支えた確かな技術」

 2010年バンクーバー五輪フィギュアスケート女子。最大のライバルだった浅田真央を退け、歴代最高の総合得点で金メダルに輝いたのがキム・ヨナ(韓国)だ。来年に開催されるソチ五輪でも、金メダル候補に挙がっている。彼女が一躍世界のトップスケーターとして世界にその名が知られるようになったのは、2006年12月、ロシアで行なわれたグランプリファイナルだろう。ショートプログラムで3位だった彼女は、フリーで浅田、安藤美姫を逆転し、初優勝。バンクーバーの金メダル候補に躍り出たのだ。研磨職人・坂田清治がキム・ヨナに初めて会ったのは、その約1カ月前のことだった。彼女が坂田を訪ねて来日したのである。そのワケとは――。

第1回 坂田清治(フィギュアスケート研磨職人)<前編>「世界のトップ選手が信頼を寄せる匠の技」

 今年1月からスタートの新コーナー「裏方NAVI」では、世界で活躍するアスリートたちを支える人たちにスポットライトを当て、知られざる専門知識や巧みな技に迫ります。今回は、フィギュアスケートの国際大会を陰で支えている坂田清治氏。選手たちのパフォーマンスに欠かすことのできないフィギュアスケート靴を矯正し、ブレード(刃)のエッジを100分の1ミリ単位で各選手に適した形状に研磨する職人だ。

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