2024年もご愛読感謝 年末年始の注目スポーツ展望

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 2024年も多くの方にご愛読いただき、心より感謝申し上げます。

 

 今年はパリ五輪が開催されました。海外開催大会では、最多となるメダル総数(45個)、金メダル数(20個)を記録しました。体操では、岡慎之助選手が団体総合、個人総合、鉄棒の3種目で金メダルを獲得しました。平行棒でも銅メダルを胸に飾り、決勝に進出した4種目全てで表彰台に上がりました。レスリングは、女子フリースタイル53キロ級の藤波朱理選手が公式戦137連勝で見事金メダルを果たすなど、日本勢が8個の金メダルを手にしました。

 

 フェンシング男子フルーレ団体では、チーム最年少・飯村一輝選手が決勝戦でアンカーを務め、堂々たる剣さばきを披露し、勝利に導きました。新たに設けられた競技の1つ、ブレイキンの女子で湯浅亜美選手が表彰台の真ん中に立ったことが印象に残っている人も多いでしょう。今大会はそのほか、吉沢恋選手(スケートボード女子ストリート)が14歳の若さで、一方大岩義明選手(総合馬術団体)が48歳で最高齢のメダリストとなりました。

 

 メジャーリーグも大盛り上がりでした。ドジャースに移籍した大谷翔平は打者に専念し、「50-50」(50本塁打以上、50盗塁以上)を達成しました。最終成績は、打率3割1分、54本塁打、130打点、59盗塁を記録。ナ・リーグの本塁打王と打点王に輝き、2年連続3度目となるリーグMVPに選出されました。またチームの2020年以来、8度目のワールドシリーズ制覇に貢献しました。

 

 日本のプロ野球も熱戦が繰り広げられました。セ・リーグ3位だった横浜DeNAは、クライマックスシリーズでリーグ2位の阪神タイガース、優勝した読売ジャイアンツを破り、日本シリーズに進出。パ・リーグ覇者の福岡ソフトバンクホークスを4勝2敗で退け、見事“下剋上”による日本一を達成しました。

 

 現世界スーパーバンタム級4団体(WBAスーパー・WBC・IBF・WBO)統一王者の井上尚弥選手は5月にルイス・ネリ選手(メキシコ)、9月にテレンス・ジョン・ドヘニー選手(アイルランド)を相手にどちらもTKOで勝利し、依然としてモンスターぶりを発揮しています。年内に予定されていた防衛戦は、対戦相手サム・グッドマン選手(オーストラリア)の負傷により来年1月24日に延期されました。

 

 2025年は9月に世界陸上、11月にデフリンピックが東京で開催されます。日本勢のメダルラッシュに期待したいですね! 来年もスポーツに熱狂しましょう。

 

 

 年末年始の風物詩、格闘技&駅伝 ~年末年始のスポーツスケジュール~

★12月31日★

<ボクシング世界戦> “大晦日男”井岡一翔、リベンジなるか

 

 井岡一翔(志成)にとって14度目の大晦日決戦、過去9勝2分け1敗と相性はいいが、6年ぶりにベルトなしで迎える。今回対戦するWBA世界スーパーフライ級王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)は、5カ月前に井岡からベルトを奪った相手だ。

 

 7月7日に東京・両国国技館で行われたWBA&IBF世界スーパーフライ級王座統一戦。当時WBA王者だった井岡は、積極的にプレスをかけたが、「厚みがすごかったです。でかいサンドバッグを叩いているみたいだった」とマルティネスを最後まで崩しきれなかった。手数では相手を下回っていた。判定はジャッジ1人がフルマーク(120-108)、他2人も4点以上の差を付け(117-111、116-112)でマルティネスを支持。3-0の完敗だった。

 

 ダイレクトリマッチとなった今回の対戦。井岡は過去3戦、リマッチを経験している。ファン・カルロス・レべコ(アルゼンチン)、ドニー・ニエテス(フィリピン)、ジョシュア・フランコ(メキシコ)。1戦目は判定勝ち、判定負け、引き分けだが、リマッチではKO勝ち、判定勝ち、判定勝ちとリベンジを果たしている。

 

 今回は近い距離で打ち合いにいくよりは、距離をうまく取りながら主導権を握りたい。「勝てない選手ではないと思っている。だからこそリベンジして、結果でそれを証明したい」と井岡。2歳下の16戦無敗の王者から、ベルトを奪いにいく。

 

▼LIFE TIME BOXING FIGHT25(東京・大田区総合体育館、16:00~)

 WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ 王者フェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)vs.6位・井岡一翔(志成)

 

★1月1日★

<ニューイヤー駅伝> パリ五輪代表、マラソン&1万m&3000m障害の日本記録保持者揃い踏み

 

 正月の上州路を駆け抜ける全日本実業団対抗駅伝大会、通称・ニューイヤー駅伝は、例年以上にハイレベルな争いとなりそうだ。

 

 今回のエントリー選手のうち今夏のパリオリンピック日本代表はマラソンの赤﨑暁(九電工)、小山直城(Honda)、1万mの太田直樹(トヨタ自動車)と葛西潤(旭化成)、3000m障害の三浦龍司(SUBARU)、青木涼真(Honda)の6人。またフルマラソン日本歴代10傑が、日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)をはじめ、2位の池田耀平(Kao)、3位の吉田祐也(GMOインターネットグループ)、5位の山下一貴(三菱重工)、6位の其田健也、7位の設楽悠太(西鉄)と、半数以上の6人も出場予定だ。

 

 1万mはそれを上回る7人。日本記録保持者の塩尻和也(富士通)、2位の太田、3位の相澤晃(旭化成)、4位の葛西、5位の鈴木芽吹(トヨタ自動車)、8位の伊藤達彦(Honda)、9位の羽生拓矢(トヨタ紡織)がエントリーリストに名を連ねている。

 

 優勝争いは前回王者のトヨタ自動車、2年前の王者Honda、4大会ぶりの優勝を狙う富士通、最多優勝回数(25回)を誇る旭化成を中心に展開されるだろう。トヨタ自動車は鈴木(駒大卒)、吉居大和(中大卒)、湯浅仁(中大卒)のルーキー3人がエントリー。前回の優勝メンバーが2人(東京五輪マラソン代表の服部勇馬、世界選手権ブダペスト1万m代表の田澤廉)が外れたが、それでも戦力は揃っている。Hondaはエース格の小山と伊藤、富士通は2人の日本記録保持者、旭化成は今季好調の葛西の走りが鍵を握りそうだ。

 

 ダークホースは東日本実業団駅伝で初優勝したGMOインターネットグループだ。ニューイヤー駅伝は初出場の2020年、23年の5位が最高成績。福岡国際マラソン優勝の吉田祐也を筆頭に、2月の別府大分毎日マラソンで3位に入った岸本大紀など青学大OBが多く揃う。2016年に創部で19年から駅伝に本格参戦。 その1年目からニューイヤー駅伝出場を果たしたニューカマーが番狂わせを演じるのか。

 

◎全日本実業団対抗駅伝出場チーム
◎東日本

Honda 41年連続42回目
Kao 10年連続62回目
GMOインターネットグループ 6年連続6回目
富士通 5年連続34回目
SUBARU 4年連続24回目
ヤクルト 12年連続45回目
サンベルクス 5年連続7回目
JR東日本 7年連続19回目
埼玉医大グループ 3年連続4回目
ロジスティード 13年連続13回目

◎中部
トヨタ自動車 36年連続46回目
トヨタ紡織 28年連続28回目
トーエネック 13年連続15回目
愛三工業 24年連続24回目
NTN 4年連続60回目
愛知製鋼 3年連続40回目
中央発條 11年連続42回目

◎北陸
YKK 33年連続35回目
セキノ興産 5年ぶり6回目

 

◎関西
SGホールディングス 30年連続31回目
住友電工 8年連続11回目
大塚製薬 5年連続30回目
大阪ガス 3年連続12回目

 

◎中国
中国電力 33年連続33回目
マツダ 23年連続60回目
JFEスチール 6年連続48回目
中電工 29年連続29回目
武田薬品 3年ぶり4回目

 

◎九州
旭化成 39年連続62回目
黒崎播磨 14年連続37回目
三菱重工 16年連続29回目
安川電機 35年連続47回目
トヨタ自動車九州 16年連続23回目
九電工 50年連続56回目
ひらまつ病院 2年連続6回目
西鉄 4年連続21回目
戸上電機製作所 2年ぶり5回目

 

241227 箱根駅伝2025

 

★1月2日、3日★

<箱根駅伝> “三冠”王手の國學院か。青学、駒澤が意地を見せるか―

 

 2025年で101回目となる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)は、國學院大學、青山学院大学、駒澤大学の三つ巴の様相を呈する。

 

 9年連続18回目の出場となる國學院大學は、昨年10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝を制し、同校初となる「大学駅伝三冠」に王手をかけた。今年度はエース・平林清澄(4年)を軸に山本歩夢(4年)、青木瑠郁(3年)らタレントが揃っている。アップダウンや気温差が激しい箱根を制するカギは選手の配置だろう。前田康弘監督の采配にも注目だ。

 

 前回覇者・青山学院大学(17年連続30回目)、同準優勝の駒澤大学(59年連続59回目)が意地を見せるか。

 

 青学の太田蒼生(4年)は前回大会で3区を走り、日本人で初となる59分台を記録した。太田を前回同様3区に据えるのか、否か。太田の起用方法により、青学が流れを掴めるかどうかが分かれるのかもしれない。

 

 駒澤は大エースの篠原倖太朗(4年)がチームを引っ張る。トラックでの1万メートルで強みを見せる彼(27分35秒05)がロードでどこまで自慢のスピードを披露できるか。また、國學院・前田監督は駒澤出身である。駒澤の大八木弘明総監督の教え子でもあるため、師弟対決が話題となっている。

 

▼第101回箱根駅伝

2日 8:00往路スタート/大手町~箱根・芦ノ湖107.5キロ
3日 8:00復路スタート/箱根・芦ノ湖~大手町109.6キロ

 

<参加チーム>
青山学院大学、駒澤大学、城西大学、東洋大学、國學院大学、法政大学、早稲田大学、創価大学、帝京大学、大東文化大学、立教大学、専修大学、山梨学院大学、日本体育大学、中央学院大学、中央大学、日本大学、東京国際大学、神奈川大学、順天堂大学、関東学生連合チーム

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