4月13日、「K-1 WORLD GP 2008 IN YOKOHAMA」が横浜アリーナで開催され、注目を集めた武蔵(正道会館)と澤屋敷純一(チームドラゴン)の“新旧日本人エース対決”は、2R2分16秒、武蔵がKO勝ちをおさめた。
 メーンイベントとして行われた“絶対王者”セーム・シュルト(オランダ)とマーク・ハント(ニュージーランド)のスーパーヘビー級タイトルマッチは、1R3分06秒、シュルトがKOで勝利した。
 昨年末のGPでは本戦出場を逃した武蔵が、昨年3月にジェロム・レ・バンナに勝利し昨年は日本人代表としてGPに出場するなど“次世代のエース”として期待される23歳の澤屋敷と対戦。
 ともにカウンターを得意とする両者だけに、1Rは静かな立ち上がりとなったが、2R1分過ぎ、蹴りを多用しペースを掴んでいった武蔵が、ひざ蹴りから左ハイキックを放ち、澤屋敷からダウンを奪う。立ち上がった澤屋敷に、武蔵はすぐさま連打とひざ蹴りでコーナーに押し込むと、左アッパーで2度目のダウン。何とか立ち上がった澤屋敷に対し、さらに武蔵は左ストレートを叩きこみ、2R2分16秒、KO勝ちをおさめた。

 リング上でマイクを手にした武蔵は「まだまだ頑張らないと、どんどん追い抜かされている場所がなくなると思って一生懸命練習してきた。まだまだ、自分の居場所はあると思っています。年齢はオッサンかもしれないけど、オッサンパワー見せるぞ!」と力強くアピール。頼もしい日本のエースが帰ってきた。
 
 K-1スーパーヘビー級王座防衛戦ではシュルトが強さを見せつけた。歴代王者マーク・ハントとの初対戦だったが、リーチ差を活かしハントを全く寄せつけないまま、後ろ回し蹴りで鮮やかにKO勝利をあげた。

 極真空手の世界王者で今回がK-1デビュー戦となった注目のエヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル)対藤本祐介(モンスターファクトリー)。空手とは異なる距離感に苦戦したテイシェイラだったが、延長2Rの末、KOで藤本をマットに沈めた。
 
 このほか、バダ・ハリ(モロッコ)とレイ・セフォー(ニュージーランド)の対戦は、ハリが1Rにセフォーから3度のダウンを奪ってのKO勝ち、GP本戦へは初出場となった前田慶次郎(チームドラゴン)は体重差30キロ以上のマイティ・モー(米国)に延長の末、判定勝ちをおさめた。

<オープニングファイト第1試合>
○高萩ツトム(チームドラゴン)
2R 0分18秒KO
×キム・ギョンソック
(韓国/フリー)

<オープニングファイト第2試合>
○中迫強(ZEBRA244)
3R判定 3−0
×佐藤匠(極真会館)

<第1試合>
○榎田洸之(正道会館)
1R 0分40秒KO
×立川隆史(TRYOUT)

<第2試合> 
○アレキサンダー・ピチュクノフ(ロシア/極真会館)
3R判定 ドロー、延長1R判定ドロー、延長2R判定2−1
×ハリッド“ディ・ファウスト”(ドイツ/ゴールデングローリージム)

<第3試合> 
○野田貢(シルバーアックス)
2R 2分43秒KO
×ピーター・ボンドラチェック(チェコ共和国/バカルディー)

<第4試合>
○前田慶次郎(チームドラゴン)
3R判定 ドロー 0−0 延長R判定3−0
×マイティ・モー(米国/フリー)

<第5試合> 
○グラウベ・フェイトーザ
(ブラジル/極真会館)
2R 1分58秒KO
×アレックス・ロバーツ(米国/シュートボクシング空柔拳会館)

<第6試合> 
○バダ・ハリ(モロッコ/ショータイム)
1R 2分43秒KO
×レイ・セフォー(ニュージーランド/レイ・セフォーファイトアカデミー)

<第7試合> 
○武蔵(正道会館)
2R 2分16秒KO
×澤屋敷 純一(チームドラゴン)

<第8試合>
○エヴェルトン・テイシェイラ(ブラジル/極真会館)
3R判定ドロー 0−0、延長2R 2分01秒KO 
×藤本祐介(モンスターファクトリー)

<第9試合> ※スーパーヘビー級タイトルマッチ
○セーム・シュルト(オランダ/正道会館)
1R 3分06秒KO
×マーク・ハント(ニュージーランド/オシアナスーパーファイタージム) ※挑戦者