12月に入り、日本列島は一気に寒さが増してきた。
 冷え込みが厳しくなるとともに、風邪や喘息の症状で悩む人も少なくないだろう。いつも以上に日常生活の中で体を冷やさない工夫や、充分な栄養、睡眠といった予防に気を配る必要が出てくる季節である。

 中でも喘息の患者や気管の弱い人々にとって冬の冷たい空気は大敵だ。気温の急激な変化に気管が敏感に反応し、発作が起きて呼吸困難に陥ることもある。
「冬場になると咳込む方は、胸の周りの体温が低い傾向があります。体を温かくしているつもりでも胸の部分が冷えているので気道が狭まり、呼吸しにくくなっているんです」
 山本富造社長は、そう語る。

 では、胸の部分の体温を上げ、スムーズな呼吸を促すにはどうすればよいのか。運動時にウォーミングアップをするのと同様、ゆっくりと深く呼吸をして、息を整えるのもひとつの方法だろう。また寒いからといって背中を丸めて過ごしていると気道を圧迫し、呼吸を妨げてしまう。
「1日1回、肩甲骨の下に座布団を敷き、万歳をした状態で上向きに寝るのも良いと思います。背筋を伸ばし、胸を張った状態をつくることで気道が開きますからね」

 もちろん、胸の部分を冷やさないような対処も大切だ。だが、これは意外と難しい。夜、布団をかけて温かくしていても、寝返りを打っているうちに、気づけば胸から上が外に出てしまっていた経験は誰にでもあるはずだ。かと言って、加熱式のカイロなどを胸に当てるのは、必要以上に温度が上がってしまい、かえって体に負担がかかる。その点、山本化学工業のバイオラバーは赤外線を放射することで心地よい温かさを保つことができる。
「熱くなりすぎないので、子供から高齢者まで就寝中も安心して使えます。実際にバイオラバーをみぞ落ち部分に1枚当てることで胸の周りが温まり、咳込む回数が減ったという話も聞いています」

 山本社長がオススメするのは、バイオラバーを使った簡単な体操だ。手のひらを上に向けた状態で、反対の手でバイオラバーを持ち、手首からひじに向けて、ゆっくりとなでであげる。これを左右交互に3分程度繰り返すと、赤外線の効果で血流を良くし、体を温める効果があるというのだ。
「本来、血液の流れに沿えば、手首に向かってなでるものですが、敢えて逆方向に動かすことで、血流に逆方向の負荷をかけます。負荷がかかることで、体はより大量の血液を流そうと反応します。これにより、かえって血流がアップするというわけです」
 山本社長によると、この方法を実践して体が温まることで気道が開き、息苦しさが改善されたというケースもあるという。

 以前も紹介したように、大阪大学の大山良徳名誉教授(医学博士)は「低体温は万病の元」と説いている。体温が低いと、体内で以下のような問題点が発生するからだ。

1.体内酵素が活性化しないため、消化やエネルギー代謝に多量の酵素が必要になる。酵素が不足がちになると、消化に使われる率が高まり、その分、代謝に回る分が減少する。代謝が落ちることで細胞組織の形成や再生、修復能力が低下する。
2.体内が低酸素状態に陥り、細胞内のミトコンドリアに酸素が十分に供給されない。よってエネルギー生成能力が低下し、元気がなくなる。
3.腸の蠕動運動が弱くなる。腸内細菌のバランスが悪くなり、消化、吸収の妨げとなる。
4.免疫力、特にリンパ球の働きが鈍る。体内に侵入した病原菌に対する抵抗力が弱まり、病気にかかりやすくなる。
5.基礎代謝が低下する。筋量が少なくなり、さらに代謝が落ちて低体温に陥るという悪循環が生じる。
6.消化、吸収力が低下するため、サプリメントや薬を摂取しても、その効力が弱まる。

 低体温化を招かないためには、規則正しい生活や、適度な運動で身体機能を活性化することが重要になる。その上でバイオラバーを活用することで、より体内の温度を適正に向上させる相乗効果が生まれるのだ。
「冬場に体調を崩してしまう方も少なくないですが、皆さんがこの時期を健康的に過ごせるような手助けをしたいですね」
 山本社長はそう強く願っている。

 『一人一億円稼ぐ会社の鉄則』、ダイヤモンド社より出版[/color]
 山本化学工業の取り組みに対する考え方、新しい開発について、山本社長が1冊の本にまとめました。
「イヤなことは一切しない!」「手形は絶対に切らない」「自転車操業もOK」などなど、小さな会社で世界の大企業を顧客に持ち、トップアスリートが「着たい!」と口をそろえるウェア素材を手掛ける会社の哲学が満載です。
 全編が関西弁で綴られており、ビジネス書としては珍しく親しみやすい内容となっています。
↓詳しくはバナーをクリック↓(ダイヤモンド書籍オンラインのサイトへ)