31日、北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(国士大)が、全日本柔道連盟に事実上の現役引退を意味する強化指定選手の辞退届けを提出した。来月3日に大阪市で開かれる後援会の祝賀会でプロ格闘家へ転向を表明する見込みだ。
 石井は7日の会見で大学卒業優先を宣言したが、突然の“引退届け”で、来春にも総合格闘技デビューが濃厚となった。石井のリングは、清風高校の先輩で親交のある秋山成勲(フリー)が所属する「DREAM」が有力。かねてから対戦を希望していたエメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア)も同イベント参戦が内定しているため、ビッグマッチ実現が現実味を帯びてきた。
 日本柔道界で五輪金メダリストのプロ格闘家転向は、1992年バルセロナ五輪78キロ級王者吉田秀彦、00年シドニー五輪81キロ級王者の滝本誠(ともに吉田道場)に次いで3人目となる。