ボクシングのWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチが5日、大阪府立体育会館で行われ、挑戦者の同級7位・名城信男(六島)は王者のトマス・ロハス(メキシコ)に0−3の判定で敗れた。名城は9カ月ぶりの王座返り咲きに失敗し、日本人史上3人目となる同一階級3度目のタイトル奪取はならなかった。
 立ち上がりから挑戦者らしく積極的に攻めたのは名城だった。3Rにはコーナーに追い詰める場面もあった。だが、ロハスもうまくリードパンチを繰り出し、名城を懐に入れない。前に出ているにもかかわらず、有効打が少なく序盤の4Rを終えた時点でポイントは王者がリードした。

 名城はさらに手数を増やして追い詰めようとするものの、かえってパンチが雑になり、ロハスにダメージを与えられない。王者は勝ちに徹するアウトボクシングをみせ、一発逆転を狙った挑戦者をかわした。ベルトを守ったとはいえ、ロハスの顔は腫れ、1ポイント差の接戦と判定したジャッジもいた。名城にとっては悔しい敗戦となったに違いない。