7日、体操女子の種目別段違い平行棒の決勝が行われ、鶴見虹子(日体大)が7位入賞を果たした。五輪の同種目で日本人が入賞するのは1984年ロサンゼルス大会の望月のり子以来、28年ぶり。鶴見は北京では個人種目別の平均台で8位入賞しており、個人でも2大会連続の入賞を収めた。
 現時点でできる最高の演技だったのではないか。逆手から1回ひねり、1回半ひねりの連続技をきれいに決めると、その後も流れるように演技を続けていく。鉄棒間の移動もスムーズで、ほぼノーミスの内容で着地までピタリと決めた。もともとの難易度が低かったため、得点は14.966とメダル圏内には及ばなかったが、「自分の力が発揮できた。満足しています」と本人も納得の表情だった。

 若きエースとして北京五輪に出場して4年。09年の世界選手権では個人総合で銅メダル、種目別段違い平行棒で銀メダルを獲得し、世界のトップの仲間入りを果たした。だが、以降はケガに悩まされた。今年1月には左手を亀裂骨折。代表選考会を兼ねた全日本選手権では7連覇を逃し、代表入りすら危ぶまれた。

「肩も痛かったり、いろいろ大変な部分もあった」と本人も苦しい時期を振り返る。ただ、代表決定後は本番に向けて順調に調整できた。出場種目を絞り、段違い平行棒では目標の決勝進出を果たせた。
「最後は15点台を出したかった。また、これから上のレベルに、うまくなれるように頑張りたい」
 ロンドンの舞台は、19歳にとって復調の足がかりになったはずだ。