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田崎健太「国境なきフットボール」

第20回 フランスの僕のクラブを紹介しよう<Vol.5>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 動物の本能だろうか、夜の闇は人を不安にさせる。見知らぬ土地の闇は、特にそうだ。 成田空港を出た飛行機が、バルセロナの空港に着いた時には夜の8時を回っていた。空港に隣接した駅から電車に乗り、東へ向かっ
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田崎健太「国境なきフットボール」

第19回 フランスの僕のクラブを紹介しよう<Vol.4>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 スペイン南部の地中海に面した街、ジョレト・デ・マールで行われた大会は、木曜日から始まった。2つのグループに分かれて、リーグ戦を行うことになっていた。 僕たちのモンペリエ・スポーツクラブ(以下スポーツ
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田崎健太「国境なきフットボール」

第18回 フランスの僕のクラブを紹介しよう<Vol.3>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 サイドバックを守るのは、中学生以来である。 草サッカーの時は、だいたいがフォワード、あるいは中盤。守備のポジションは得意ではない。 センターバックの動きを見ながらラインを上げ下げする。裏をとられない
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田崎健太「国境なきフットボール」

第17回 フランスの僕のクラブを紹介しよう<Vol.2>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 マニュエルの運転する車は「ラ・モッソン」に近づいていた。 ラ・モッソンは、モンペリエの郊外にある、近代的なスタジアムである。廣山望がプレーしていたモンペリエが本拠地として使っていた。三万人超を収容し
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田崎健太「国境なきフットボール」

第16回 フランスの僕のクラブを紹介しよう<Vol.1>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 しばしば僕は『週刊ポスト』という週刊誌の不定期連載で、下田昌克という同じ年の絵描きと世界各地に取材に出かけている。情熱大陸などにも出演したことがある下田は、色鉛筆を使って人の顔を描くことを得意にして
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田崎健太「国境なきフットボール」

第15回 ドゥンガの知られざる一面<Vol.4>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 ドゥンガには忘れられない思い出がある。 何年か前、ドゥンガは施設の子供たちと記念日のお祝いをするために、マクドナルドに出かけたことがあった。 マクドナルドは、日本やアメリカ、あるいはブラジルのミドル
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田崎健太「国境なきフットボール」

第14回 ドゥンガの知られざる一面<Vol.3>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 ドゥンガが、ブラジルの貧富の差に気がついたのは、まだ幼い頃だった。 クラブの下部組織の一員として、様々なクラブと練習試合を行った。ある時、いわゆる貧民街で試合をしたことがあった。粗末な建物の中にある
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田崎健太「国境なきフットボール」

第13回 ドゥンガの知られざる一面<Vol.2>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

「着いたよ。ここだ」 ドゥンガは車から降りると、道路の下を指さした。 そこには、粗末な建物が並ぶ、貧民街が広がっていた。サンパウロやリオでは、場所によっては、遠くからカメラを向けるだけでも気をつけなけ
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田崎健太「国境なきフットボール」

第12回 ドゥンガの知られざる一面<Vol.1>

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 本当は、8月の終わりに僕は北京に行くはずだった。 サッカー男子ブラジル代表が決勝まで進んだ場合、僕はドゥンガのマネージメントを手がける人間と一緒に試合を見に行く約束をしていた。切符の手配はもちろん、
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第11回 ロベルト・バッジオ、“独占取材”の夜(後編)

田崎健太「国境なきフットボール」(第2金曜更新)

 ロベルト・バッジオは、報道陣に一斉に取り囲まれた。「ファブリツィオ、行こう」 ここで彼を捕まえるしか方法はないのだ。 ファブリツィオは、報道陣をかき分け、僕は後に続いた。イタリア人記者はなぜか道をゆ
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