(写真:弓道・成年女子代表、ダイキ弓道部の左から山内、玉木)

 9月30日から開幕する第72回国民体育大会「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」の会期前競技が9日から16日まで実施された。会期前競技は弓道、ビーチバレー、カヌー、水泳の4競技。ダイキグループから弓道競技に代表選手が参加した。


 地元国体で悲願の天皇杯獲得を目指す愛媛県勢は、会期前大会で弾みをつけたいと各競技共に選手は例年以上の意気込みで臨んだ。結果、競泳・少年女子B100mバタフライ(平田美幸)、弓道・少年女子近的(瀧水幸虹、宮崎愛美、鈴木江梨香)、弓道・成年男子遠的(越智雅彦、玉井武、森本浩之)、ビーチバレー男子(庄司憲右、長谷川徳海)が優勝。会期前競技を終えた時点で天皇杯ランキングは295.5点で8位につけている。

 

 水泳の少年女子B100mバタフライを制した平田(八幡浜高)は、50mターンまでは先行する選手に0.61秒離されていたものの、そこからペースを上げて残り25mで逆転。そのまま1着でゴールした。平田の記録した1分0秒13は県新記録。「レースの後半は優勝のことしか考えずに泳いだ。とてもうれしい」と喜びを語った。なお競泳の総合成績は男子10位、女子8位。競技別得点77点と天皇杯獲得に向けて大きく貢献を見せた。

 

 今大会から正式競技となったビーチバレーで初代王者となった庄司、長谷川のペアは決勝で東京と対戦した。1セットを先取した後、第2セットは東京にリードを許したが、庄司のスパイクと長谷川のブロックが冴え、逆転。2-0のストレートで東京を下し、優勝を果たした。なお楠原千秋、長谷川暁子のペアが出場した女子は決勝トーナメント進出を果たし、5、7位決定戦で大阪に勝ち5位に入賞した。

 

 昨年準Vの雪辱狙うも

 昨年のいわて国体で総合優勝を果たした弓道は、前述のとおり少年女子近的と成年男子遠的が優勝するなど好調で、今回も総合優勝を果たした。成年男子遠的決勝では12射で越智25点、玉井34点、森本22点と計81点と、大分の55点を大きく上回り17年ぶり2度目の優勝を決めた。少年女子近的は決勝トーナメント1回戦で山口を9-7,準決勝で鹿児島を12-7で下して決勝に進出した。決勝では広島と対戦し、愛媛は瀧水2中、宮崎3中、鈴木3中で広島に8-7で勝利。2年連続3度目の優勝をものにした。


 2年連続総合優勝を決めた弓道は競技別得点79点を加えて、今回も天皇杯獲得に向けて県勢の牽引役を十分に果たしたといえる。

 

 ダイキ弓道部から山内絵里加、玉木里奈のふたりが代表入りした成年女子は、遠的、近的ともに惜しくも予選敗退。「昨年のいわて国体での準優勝の悔しさを晴らす」ことが代表選手全員の目標だったが、残念ながら雪辱は果たせなかった。

 

 山内は「自分の精神面がまだまだ弱いと改めて実感した大会でした。自分の弱点を克服して次につなげたいです」と語り、玉木も「自分の力を発揮することができず、結果は残せませんでしたが、地元国体の大舞台に立てたことは、おそらくずっと忘れられない、いい経験をさせていただきました。今回の悔しさを忘れず、前に進み続けたいです」と悔しさをにじませた。国体後の目標を見据えるふたり、そしてダイキ弓道部の活躍を今後も見守りたい。

 

 30日の開会式で本大会がスタートするえひめ国体。各種競技での愛媛県勢の躍進を願うとともに、ダイキグループの武田大作(ボート)、虎尾貴之(ボウリング)らの活躍に期待したい。


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