注目の創価大、大学No.1スラッガー立石正広は3球団1位 山崎太陽はヤクルト3位のサプライズ 〜NPBドラフト会議〜
23日、NPBドラフト会議が都内で行われ、育成を含む116人がNPB球団から指名を受けた。3球団の1位指名が競合した創価大学内野手・立石正広は阪神が抽選の結果、交渉権を獲得した。創価大からは立石のほか、投手の山崎太陽が東京ヤクルトから3位指名を受けた。2人は約700人のメディア、関係者が集まった東京・創価大八王子キャンパス内の中央教育棟ディスカバリーホールで指名の喜びを語った。
早くからドラ1候補として名を挙げられていた立石は各メディアの予想通り、指名が重複した。事前公表の広島をはじめ、北海道日本ハム、阪神の3球団。新井貴浩監督、新庄剛志監督、藤川球児監督の順に抽選箱からくじを引いた。“当たりくじ”を引いたのは阪神。それまでは少し硬い表情でドラフト会議の中継を見守っていた立石もその瞬間は白い歯がこぼれた。
「12人しかいないドラフト1位に選んでいただき、うれしく思っています。こんなにもたくさんの球団に自分を選んでいただいたことに感謝し、少し驚いています」
山口県防府市出身の立石は身長180cm、広角に打てる右の長距離砲。サード、セカンドと複数ポジション守れる内野手だ。小学1年から野球を始め、高川学園高校では1年春からベンチ入りし、3年夏に甲子園出場。1回戦の小松大谷高校戦でホームランを打った。創価大では1年春からベンチ入り。東京新大学リーグでは2年春に打撃3冠王(打率5割、5本塁打、14打点)に輝き、今春は打率4割、5本塁打、16打点をマークした。3、4年時には大学日本代表にも選ばれた。
テレビ中継で藤川監督は立石に「ウチの3、4、5番のドラ1トリオに割って入る選手。若手にも素晴らしい選手がたくさんいますから、切磋琢磨して欲しい」と期待を寄せた。そして「しばらく先までタイガース、未来が明るくなりました」と笑顔を見せた。球団発表の紹介コメントも<ガッチリとした体格から繰り出す力強いスイングが魅力の右の強打者。広角に力強い打球を放つことができ、長打力も併せ持つ将来の中軸候補。大学No.1スラッガー>と期待値の高さを窺わせる。
創価大の佐藤康弘監督、高口隆行コーチはこうエールを送った。
「伸びしろはまだまだある。阪神にはいい右バッターがいっぱい。上手くなって球界を代表する選手になってもらいたい」(佐藤監督)
「人柄は素直で真っ直ぐな性格。大きく羽ばたいて欲しい。プロのボールに対応すれば間違いなくタイトルは獲れるバッター。スケールの大きい選手になって欲しい」(高口コーチ)
立石の母・郁代さんは92年バルセロナオリンピックの女子バレーボール日本代表だ。姉2人もプロバレーボール選手。立石は「バレー家族でありながら、自分を野球に導こうとする雰囲気は感じていました」と振り返る。身体能力が高く、跳躍力、スピードにも長けている。また謙虚な姿勢は母親の教えに依るものだ。
「母からはラインや電話で『上には上がいる。そういうときは練習するしかない』と口癖のように言われてきました。そのおかげで一瞬も満足した瞬間はありませんでした」
座右の銘は「恩返し」。感謝を伝えたい相手を問うと、「たくさんいますが、家族、特に両親には見えないところでも支えてくれていたので感謝の気持ちを伝えたいです」と答えた。プロでの活躍も、恩返しとなるだろう。「まずは1軍」。21歳の青年はしっかりと前を見据えた。
立石の1位重複は予想されたことだったが、こちらは指名順位が“サプライズ”となった。東京都青梅市出身、身長193cmの大型右腕・山崎だ。MAX149kmのストレートが武器で、関係者から大器と期待されているが、ピッチャー転向は1年夏。5歳から野球を始め、それまでは主にキャッチャーだった。今夏に故障した影響で秋の登板は現時点で1試合のみ。まさかの3位指名に関係者をはじめ、本人も「ビックリした」という。
「この順位で呼ばれると思っていなかったので。ボーッとしていた。自分の中では下の方で、もしくは育成だと」
指名したヤクルトの山崎評--。
<身長193cmからのスピンの効いたストレートが最大の魅力で、スライダー、フォーク等の変化球にもキレがある。大きなスケール感があり、将来的には投手陣の柱となれる素材>
ピッチャー転向を勧めた創価大・佐藤監督は「ちょっと見たことない素材。上のレベルで鍛えてもらえれば、すごいピッチャーになると思う」と話した。
「プロで対戦したい相手は?」と問われると、同じリーグの阪神に指名された立石の名を挙げ、「プロの舞台で勝負できるように頑張りたい」と抱負を述べた。
「まだ線が細いので、身体づくりをして1年間、ずっと戦っていける選手になりたい」
(文・写真/杉浦泰介)
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