残暑はまだまだ厳しいとはいえ、朝晩は少しずつ秋の気配を感じ始める季節になってきた。肌寒くなってくると、誰しも体を温めることを考える。服を1枚多めに羽織ったり、温かい飲み物を飲んだり、湯船につかったり……。だが、それで本当に体は温まっていると言えるのだろうか。

「寒くなる時期に向けて低体温の解消が大事」
 そう主張しているのが大阪大学の大山良徳名誉教授(医学博士)だ。以前も紹介したように、大山教授によると、近年の日本人は運動不足などもあり、低体温の傾向が強まっているという。確かにお風呂に入ると、体は熱の刺激を受け、温まった気分になる。しかし、それは一時的なもので根本的に体温を上げることにはつながらない。

 体温が低いと体にどんな問題が生じるのか。免疫力の低下で病原菌への抵抗力が弱まる以外にも、さまざまな悪影響がある。基礎代謝の低下もそのひとつだ。体温が低いと当然、筋肉の温度も高まらず、活動が鈍くなる。するとエネルギーの燃焼が少なくなり、代謝が落ちる。それが、さらなる低体温を引き起こすという悪循環に陥るのだ。

 また体内酵素の機能が悪くなる点も体には良くない。人間の体内には約3000の酵素があり、ひとつひとつが食べ物の消化や、生命維持活動に欠かせない役割を担っている。しかも、ひとつの酵素はひとつの働きしかできず、他で補うことは不可能なのだ。酵素が活性化しないと、それは、そのまま体全体の機能低下を意味する。

 体内酵素の働きを活発にするべく、最近はさまざまなサプリメントや健康食品が開発されている。しかし、それらも酵素によって消化、吸収がなされなければ効力を発揮しない。結局のところ、体温を上げることが、一番の酵素活性化策なのだ。

 こういった低体温状態を改善する上で、バイオラバーは大いに役立つ。バイオラバーは赤外線の分光放射率が83〜86%と高く、これにより体を内部から温める。しかも電気が要らず、加熱も必要ない。電気を通すと体は電磁波にさらされる。また外部から熱を与え続けると、体は体温の過度な上昇を防ぐべく発汗し、冷やそうとする。体温を上げるための加熱が、体温を下げる反応を引き起こしてしまうのだ。

「電気や加熱がなくても体は温まる。こういった製品は世界的に見てもありません」と山本富造社長が語るバイオラバーには医療界からの注目も年々高まっている。山本化学工業では2010年に医療機器として「メディカルバイオラバー」を発売。今年に入ってからは日本統合医療学会でバイオラバーが健康機器として第1号の認定を受けた。

 これを機に山本化学工業ではバイオラバーの改良に着手している。
「品質を向上させ、表面積を広げることで赤外線の放射量を増やしています。また通気性もアップさせ、より快適に、より効率よく体を温められるようにしているんです」
 山本社長は、そう改善点を説明する。

 さらには品質管理にも力を入れる。バイオラバーは体内に入れる製品ではないため、基本的には安全ではあるが、生産管理を見直し、より信頼度を高めようと試みている。たとえば、ひとつひとつのバイオラバーにはシリアルナンバーを入れ、万が一、不良品が発生した場合でも、すぐに原因究明が可能になる。「医療機器並みの管理レベルで製造することになります」と山本社長が胸を張る体制が整った。

「健康への関心は年々広がっていますが、そのためには何より低体温の解消が大事です。このことをバイオラバーの存在とともに世の中にアピールしていきたいと考えています」
 新作バイオラバーは、この9月にお披露目され、早速、発売開始の予定だ。

 山本化学工業株式会社