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二宮清純「プロ野球の時間」

第385回 アニキ・金本の価値ある決断

「チームが勝つためならば自分の記録は途切れても構いません。勝つための手段として、僕は(スタメンから)はずれます」 4月18日の横浜との試合前、阪神の金本知憲は真弓明信監督に自らそう切り出した。決然とし
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スター誕生の瞬間 坂本勇人

「スター誕生!」 そう口にしたくなるような一発は4月6日、東京ドームの阪神戦で飛び出した。 5回表、巨人は4対0とリードを広げ、なおも無死満塁。 打席には19歳の坂本勇人。高卒2年目のショートストップ
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第432回 自分に勝ち具志堅超え狙う長谷川

 朝起きて歯を磨き、口をゆすぐ。「このままゴックンと飲んでしまったら、どれだけ楽だろう」。WBC世界バンタム級王者・長谷川穂積はいつも考える。 街を歩いていると無意識のうちにジュースの自動販売機に目が
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第431回 勝負どころで牙をむく前田智の代打屋ぶり

 手負いの狼ほど恐ろしいものはない。自ら獲物を襲うことはないが、自らのテリトリーを脅かされると牙をむいて猛然と逆襲に転じる。カープの前田智徳を見ていると、そんな印象を抱いてしまう。 度重なるケガが原因
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二宮清純「プロ野球の時間」

第383回 投手にスイッチを入れる職人業の「眼力」 千葉ロッテ・西本聖コーチ

 昨季、62勝77敗5分と借金を15もつくって5位に終わった千葉ロッテが開幕ダッシュに成功した。 4月15日現在、15勝5敗1分。2位の埼玉西武に3ゲーム差をつけて首位を走っている。 昨季と比較して、
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工藤公康の投球論<後編>

 工藤は語る。「なぜ、そんなことをやったかというと、王(貞治)監督から“工藤、城島を一人前に育ててくれ”と頼まれたからです。 主戦キャッチャーが一人前にならない限り、そのチームが強くなることはありえま
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第430回 「自民党の夏」と重なる岡田ジャパン

 岡田ジャパンを見ていると妙な既視感にとらわれる。それは昨年夏、自民党が大惨敗を喫した衆議院の解散総選挙だ。 解散前、麻生内閣の支持率は20%(毎日新聞調べ)だった。「首相を代えなければ負ける」。何人
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二宮清純「プロ野球の時間」

第382回 「打って走って守る」松井の決意

「DHの選手がチーム最高の年俸を取っているのはおかしい。打って走って守ってこそ一人前の選手なんです」 かつて、こう語ったのは西武監督時代の広岡達朗だ。田淵幸一を指した言葉だった。 これに反発した田淵は
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