第28回 日本に活を入れる異次元の華やぎ(ディエゴ・フォルラン)

 日本代表が初めて出場したワールドカップ――1998年フランス大会での日本の守りは海外のメディアからも高い評価を受けた。井原正己とともに最終ラインを統率したのが秋田豊である。  初戦のアルゼンチン戦ではエースストライカーのガブリエル・バティストゥータを徹底してマーク。世界屈指の点取り屋と堂々のマッチアップを演じた。

第26回 1000分の1秒を制した男

 スピードスケートの500メートルは、文字どおり1000分の1秒を争う究極のタイムレースである。距離にすると1・5センチ程度だ。  スタートの出遅れは、そのまま致命傷となる。  1998年長野五輪金メダリスト、02年ソルトレイクシティ五輪銀メダリストの清水宏保ほどスタートにこだわった選手を、私は他に知らない。

第24回 「諦めない」それがミラクルの条件(佐藤寿人)

 残り2試合で、首位・横浜F・マリノスとの勝ち点は5差。横浜はひとつでも勝てば優勝だったのに対し、3位・広島は負けはもちろん、引き分けすらひとつも許されないという過酷な状況。これを引っくり返しての優勝だからミラクルと言っていいだろう。

第23回 東京五輪、野球・ソフト復活の可能性

「あれぐらい、はっきり言うと皆、期待しちゃうよね。逆に少々、心配になりましたよ。IOCの会長が、あそこまではっきり言っちゃって大丈夫なのかなって……」  言葉の主は福岡ソフトバンクの王貞治球団会長。続けて、こうも言った。 「僕は2006年のWBCで日の丸をつけて戦った経験(日本代表監督)があるんだけど、普段は日の丸なんて意識していないのに、いざつけるとその重みを実感できるんです。若い選手たちが、本当に純粋に野球をやってくれた。日の丸の力というのは、これはもう想像以上でしたね」

第19回 燃えるサービス魂の「7年後」は?(アニマル浜口)

 今では元プロレスラーと紹介するより、女子レスリングのアテネ、北京五輪銅メダリスト・浜口京子の父親と紹介した方が通りがよいだろう。  2020年夏季オリンピック・パラリンピック開催都市が東京に決まった際も、その翌日、レスリングが20年大会の実施競技に選ばれた際もアニマル浜口(本名平吾)はテレビに引っ張りだこだった。

第18回 競技者として、そして語り部として(佐藤真海)

「私がここにいるのは、スポーツによって救われたからです。スポーツは私に人生で大切な価値を教えてくれました」  さる9月7日、アルゼンチン・ブエノスアイレスで行なわれた2020年夏季オリンピック・パラリンピックの開催都市を決めるIOC総会。最終プレゼンテーションに登場したパラリンピック陸上選手の佐藤真海は、こう切り出した。 「19歳の時に私の人生は一変しました。私は陸上選手で、水泳もしていました。また、チアリーダーでもありました。そして、初めて足首に痛みを感じてから、たった数週間のうちに、骨肉腫により足を失ってしまいました」

第14回 日本ラグビー躍動せり!

「ラグビー界のiPhoneになる」  気の利いた言葉を口にしたのはラグビー日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズだ。  さる6月15日、世界ランキング5位のウェールズ代表を23−8で撃破した。  いくら若手主体のメンバーとはいえ、欧州シックスネイションズを連覇中の強豪。日本が世界の上位8カ国・地域の代表を下したのは1989年、宿澤広朗率いるジャパンがスコットランド代表に勝って以来の快挙だった。

第12回 ちょっと一服が生んだ「いい仕事」(武豊)

 上がり3ハロンは33秒5。他の馬が止まっているように見えた。  さる5月26日に行なわれた第80回日本ダービーを制したのは一番人気のキズナだった。鞍上は武豊。2005年のディープインパクト以来5度目のダービー制覇だった。観客数もここ10年では、05年の14万143人に次ぐ13万9806人を記録した。主役の帰還を多くのファンが待っていたのだ。

第10回 かくして「地域密着」は常識になった(川淵三郎)

 開幕して20年を迎えたJリーグ最大の立役者が初代チェアマン・川淵三郎であることは言を俟たない。  その川淵は、1年目のシーズンが終わった直後に私が行ったインタビューで、将来のリーグ像について、こう語っている。 「日本における選手の供給源の事情を考えると、トップが16で、2部が16、合計32クラブのプロ制が望ましいと思っている」

第8回 アマとプロの双方で頂点に立つ夢(村田諒太)

 金メダルの威光は、かくも凄いものなのか。ロンドン五輪ボクシング男子ミドル級金メダリストの村田諒太がプロに転向した。  転向表明の記者会見会場となった都内のホテルには約100人の報道陣が駆け付けた。テレビカメラは11台。ボクシングにおいては世界戦の調印式でも、これほど多くのメディアが集結することはない。4月16日のプロテストの模様は地上波でゴールデンタイムに放送された。

第6回 珍しくビッグマウスの意気やよし(山中慎介)

 WBCはWBCでも、こちらは野球ではなくボクシングの話だ。  WBC世界バンタム級王者の山中慎介が、4月8日、東京・両国国技館で元WBC世界フライ級王者のマルコム・ツニャカオ(フィリピン)相手に3度目の防衛戦を行う。  控え目な印象のある山中だが、公開スパーリングの際には、珍しく強気な言葉がポンポン飛び出した。

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