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二宮清純「唯我独論」

第333回 「FWはロマンチスト…」思い出深い長沼語録

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 いつも毅然としておられた。しかし、その振る舞いは決して居丈高ではなかった。古武士のような人だった。しかし頑迷固陋ではなかった。 手許に1冊のノートがある。表紙には「長沼健メモ」。2日に死去したサッカ
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二宮清純「唯我独論」

第332回 三宅義行、娘に救われた人生

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 メキシコ五輪重量挙げフェザー級銅メダリスト三宅義行が噴門(食道から胃への入り口)にできた潰瘍を切除したのは32歳の時だ。「(メキシコで)銅メダルを獲った以上、あとは金しかない。兄(義信)は金を2つ(
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二宮清純「唯我独論」

第331回 桂治には康生がいた、康生には桂治がいた

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 商売柄、時折、スポーツ選手のHPやブログをのぞく。これは読んでいて胸がジンとした。北京五輪柔道男子100キロ級代表・鈴木桂治の「絆」というブログだ。 一部を抜粋してみよう。<オレは康生先輩が大好きで
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二宮清純「唯我独論」

第330回 地震に揺れるスポーツの祭典

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 聖火のチョモランマ登頂を成功させるため、国家の威信をかけて低酸素、低温に耐えうる特殊トーチをつくることはできても、大地の鳴動を防ぐ手立てはない。 北京五輪開催まで90日を切った中国が大震災に見舞われ
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二宮清純「唯我独論」

第329回 審判も選手も原点に立ち返れ

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 スポーツの語源については諸説ある。最も有力なのはラテン語の「deportare」。「portare」とは運ぶこと。すなわち「仕事」である。その否定形(de)なのだから「仕事をしない」。つまり「遊び」
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二宮清純「唯我独論」

第328回 時代に逆行する“最高峰に聖火”

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

「当日は大雨だったこともあり、走り終わると選手たちのストッキングが真っ黒に汚れていました。これは目に見えないものですから、具体的にどの程度かは分かりませんが、日本よりも空気が悪いのは間違いありませんね
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二宮清純「唯我独論」

第327回 高地規制がサッカーの魅力を奪う

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 確かに医学的な見地に立てば、そういう判断になるのかもしれない。しかし危険だからという理由で規制を設けるのは、むしろサッカーの未来を考える上でマイナスになるのではないか。ボールひとつあれば、地球上のど
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二宮清純「唯我独論」

第326回 「骨抜き」相撲協会に行政指導を

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 大相撲の決まり手に、新たに「骨抜き」なる技が加わろうとしている。 時津風部屋の力士死亡事件を受けて昨年10月に発足した「再発防止検討委員会」は14日、全53部屋の視察を終えた。日本相撲協会は同委員会
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二宮清純「唯我独論」

第325回 「偶然だぞ」の文字に感じた温もり

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 不適切とまでは言わないが、言葉に温もりが感じられない。「後期高齢者医療制度」と聞けば、該当する75歳以上の高齢者は誰だって「年寄り扱いするな」「オレたちは臨終間近ということか」と腹を立てるだろう。 
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二宮清純「唯我独論」

第324回 信頼失う広島・ブラウン監督の不可解采配

二宮清純「唯我独論」(水曜日更新)

 必ずしもセオリーを守る必要はない。また、それをしっかり守ったからと言って目的を果たせる保証はどこにもない。 しかし、大した企みもなくセオリーをいたずらに踏み外した場合、後に生じる副作用はきわめて深刻
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