四国・九州アイランドリーグは昨オフから大きく揺れている。まず昨年11月、福岡レッドワーブラーズが経営立て直しのため、リーグ戦不参加を表明した。さらに今年に入り、徳島インディゴソックスが累積で1億5000万円の赤字を計上し、親会社が撤退。今季に限ってリーグが経営を肩代わりする形でチームの存続が決まった。また長崎セインツも現時点では1年間の運営を維持する資金が賄えず、募金を呼び掛けている。経営面では苦境が続くとはいえ、育成面では過去5年間で20名のNPB選手を輩出し、アイランドリーグは確かな実績を残してきた。そして今季も各球団に磨けば光る原石が散らばっている。5球団の戦力を分析する。
近畿圏を拠点とする独立リーグである関西独立リーグ、ジャパン・フューチャーリーグ(JFBL)がそれぞれ開幕を迎えた。もともとは昨年発足した関西独立リーグが球団数を拡張していく予定だったが、旧運営会社の撤退や経営難などで方針が分かれ、三重スリーアローズと大阪ゴールドビリケーンズがリーグを脱退。新たにJFBLを立ち上げた。関西独立リーグも韓国人選手を中心とするコリア・ヘチを新球団に迎えて昨季と同じ4球団制を維持したが、リーグの目玉となっていた女子選手の吉田えり(元神戸9クルーズ)は退団し、米独立リーグ挑戦のため合意していた三重への入団もなくなった。現状では両リーグとも開幕からの観客動員は決して芳しくない。野球では阪神の人気が根強い土壌で、いかに草の根から認知度を高めていくかが大きな課題となっている。各球団の横顔を紹介したい。
四国・九州アイランドリーグの徳島インディゴソックスは13日、神戸総合運動公園サブ球場でオリックス2軍と交流試合を行った。徳島は初回、2回と1点ずつを奪って先行したが、4回以降、毎回失点を重ね、逆転を許す。7回には迎祐一郎、一輝の連続ホームランも飛び出し、リードを広げられた。徳島は最終回に3点をあげて反撃したものの、5−8で敗れた。
◇4月11日(日) (長崎1勝、住之江、618人) 大阪ゴールドビリケーンズ 1 = 000001000 勝利投手 石田(1勝0敗) 敗戦投手 酒井(0勝1敗) セーブ 小林(1S)
◇4月10日(土) (三重1勝、伊勢倉田山、393人) 長崎セインツ 0 = 000000100 勝利投手 洪(2勝0敗) 敗戦投手 藤岡(0勝1敗) セーブ 大島(1S)
四国・九州アイランドリーグの香川から東京ヤクルトに入団した三輪正義内野手が、9日の阪神戦(甲子園)に「1番・レフト」で出場。1軍初スタメンを果たした。これまで1軍で打席の経験もなかった三輪は初回の第1打席、阪神先発・安藤優也のスライダーをとらえ、センター前へ。プロ初打席で初ヒットをマークした。この出塁を足がかりにヤクルトは1点を奪い、三輪は先制のホームを駆け抜ける。
3日、BCリーグが開幕し、各地で熱戦が行なわれた。4日とあわせて2試合が消化され、連勝した球団は0。リーグ創設4年目を迎えたリーグが群雄割拠の時代に突入し、今シーズンの優勝争いは混戦必至となりそうだ。
◇4月4日(日) (香川1勝、津、621人) 三重スリーアローズ 6 = 200000400 勝利投手 高尾(1勝0敗) 敗戦投手 石原(0勝1敗) セーブ 橋本(1S)
日本で4番目となる野球独立リーグ、ジャパン・フューチャーベースボールリーグ(JFBL)が3日、開幕した。同リーグは昨季、関西独立リーグで前後期を制覇した大阪ゴールドビリケーンズと新規参入の三重スリーアローズによる2球団で構成され、直接対決24試合と、四国・九州アイランドリーグの5球団との交流戦30試合を含めた54試合のリーグ戦で優勝を争う。津市営球場で開催された記念すべき開幕戦は7−4で三重が大阪を破った。また同日はアイランドリーグ、BCリーグも同時に開幕した。
◇4月2日(金) (神戸2勝、大東龍間、58人) コリア・ヘチ 5 = 000003200 勝利投手 福泉(1勝0敗) 敗戦投手 金沢(0勝1敗) 本塁打 (コ)孫智煥2号2ラン
2シーズン目を迎える関西独立リーグが28日、開幕した。今季は昨年の前後期覇者・大阪が離脱し、ジャパン・フューチャーベースボールリーグへ移籍したが、韓国人主体による新球団コリア・ヘチが参入した。紀州、神戸、明石、コリアの4球団で初年度同様、前後期各36試合によるリーグ戦を展開する。開幕戦は神戸と紀州が勝利し、新規参入のコリアは敗れた。