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スポーツ、輝きの瞬間

第11回 真夏の怪物 〜1973,August〜

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 夏といえば甲子園。私にとって甲子園での最大のスターといえば太田幸司(三沢)。では最大の怪物は、といえば江川卓(作新学院)である。 1973年夏。江川擁する作新は春に続いて甲子園にやってきた。センバツ
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第10回 カラーテレビのセールスマン 〜1962.April〜

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 この時、私は2歳だから、もちろんこの試合は覚えていない。しかし「吸血鬼」の恐ろしさは身に染みて知っている。テレビで試合を観た日はこわくてひとりでトイレに行けなかった。 1962年4月23日、東京体育
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第9回 執念の金メダル 〜1984,August〜

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 この国の野球人は24年前の快挙をもっと誇ってもいいのではないか。 1984年8月7日、ロサンゼルスのドジャースタジアム。ロス五輪野球決勝。公開競技とはいえ、日本は米国を6対3で破り、金メダルを獲得し
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第8回 「柔道の美」が勝利した日 〜1992,July〜

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 バルセロナ五輪、柔道71キロ級決勝。赤旗2本が上がった瞬間、古賀稔彦は両の拳をしっかりと握り締め、空を見上げて「ハァーッ!」と叫んだ。同時に大粒の涙が頬をつたった。1992年7月31日のことだ。 実
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第7回 攻撃は最大の防御 〜1997,September〜

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 サッカーの日韓戦は54年の歴史を誇る。これまでの戦績は日本代表の11勝36敗20分け。日本からすれば、まさに「赤い悪魔」だ。 これまで観た日韓戦の中で、最も思い出に残っているのは97年9月28日、東
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第6回 魔界からの使者 〜1969,June〜

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 長いことプロ野球を観ているが、腰も抜かさんばかりに驚いたのは、他に記憶がない。1969年6月15日、東京・後楽園球場。巨人−中日9回戦。3回2死無走者の場面で“事件”は起きた。 私は父親とともに茶の
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第5回 奇跡を起こした男 〜1971,October〜

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 1971年10月31日、28歳の決して若くはないボクサーに世界挑戦(スーパーウェルター級)のチャンスが訪れた。チャレンジャーの名前は輪島功一。日雇い労働者から身を起こした苦労人だ。 輪島には深刻なハ
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第4回 19万人のシュプレヒコール 〜1990,May〜

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 1990年5月27日。 第57回日本ダービー。 レース後、東京競馬場には「ナッカッノー、ナッカッノー」の大シュプレヒコールがこだました。 それまでも馬を称えるコールは何度も耳にしたが、ジョッキーを称
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第3回 胸に秘めたタクティクス 〜1988,September〜

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 オリンピックは4年に1度巡ってくる。オリンピックが近付くたびに思い出すのがソウル五輪競泳男子100メートル背泳ぎ決勝だ。 下馬評を覆して優勝した鈴木大地は決勝直前になって作戦を変更した。予選通過タイ
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第2回 赤ヘル軍団、初優勝! 〜1975,October〜

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 1975年10月15日。その日は「生涯最良の日」と言っていいかもしれない。 広島カープは球団創設以来26年目にして、初めてのペナントレース制覇に向けてマジックを1としていた。 舞台は東京・後楽園球場
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